健康用語WEB事典

がん抗原(tumor antigen)

がん細胞発現するタンパク質で、免疫細胞などに抗原として認識される可能性のあるもの。

がん細胞のがん抗原は、元々は自己の正常な細胞であるため抗原性が低く、抗体免疫細胞の攻撃対象になりにくい。しかし、一部は遺伝子の変異によって新しく抗原性を得ているものもあり、それを利用することで免疫によってがん細胞を攻撃できる。

がん抗原は、がん細胞だけに発現するものに限らない。bcr-ablタンパク質などは広い意味でがん抗原とされる。

これまでに同定された「がん抗原」は必ずしも純粋にがん細胞だけに発現し正常細胞には全く発現しないものに限られない.がんと限られた正常細胞に発現する抗原がんに過剰発現する抗原なども含まれる.一方,変異遺伝子産物(neo-antigen)などの正常細胞には発現しないと考えられる抗原もある.*1

がん抗原の種類*2

がん抗原の種類は100程度。免疫による治療で利用できそうなものは20種類程度であり、以下のようなものがある。

CD19CD20は、厳密にはがん抗原ではないが、それに近いものとして扱われる場合がある。

B細胞由来のがん白血病リンパ腫)の治療で標的とされるCD19CD20は、B細胞の正常な分化抗原?であり、本来はがん抗原というべきものではない。しかし、これを標的とするモノクローナル抗体が治療に利用されている。*3

突然変異は患者ごとに異なるため、常に全てががん抗原となるわけではない。

*1がん治療ワクチンの可能性 三重大学 大学院医学系研究科 遺伝子免疫細胞治療学 池田裕明 原田直純: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpstj/76/1/76_32/_pdf
*2技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*3技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25

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このページの最終更新日時: 2018-01-22 (月) 13:04:30