くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage : SAH) †
頭蓋骨内部を覆う硬膜の内側にあるくも膜と、脳全体を覆う軟膜との間(くも膜下腔)に出血する脳出血のこと。死亡率が高く、後遺症が残る可能性の高い重篤な症状。
主に脳動脈瘤の破裂によって起こる。その他の原因は血管の奇形や腫瘍、外傷など。40歳以降で女性に多く、家系内にくも膜下出血の病歴がある場合に頻度が高い。*1*2
くも膜下出血が起こると、突然非常に強い頭痛を感じる。その後に嘔吐や気絶が起こることがある。*3
実際にクモ膜下出血になった患者さんの話をうかがうと、「ほんとうになぐられたような頭痛」、「今までに経験したことがないような頭痛」と表現されます。頭痛でも「頭を締めつけられるような」、「頭が重い」、「キリキリする」、「ガンガン」などいろいろな表現をされる患者さんがいますが、そういう頭痛ではありません。ほんとうにドンとくるものすごい頭痛のようです。*4
障害部位は出血が起きた部位に限定されず、脳全体に神経炎症が波及して神経細胞死が引き起こされることが確認された。*5
クモ膜下出血後の脳血管攣縮は不可逆的に続く血管の異常収縮現象であり、クモ膜下出血患者の生命予後を左右する重大な合併症です。出血が起こると、凝固因子であるトロンビンとヘモグロビン由来の活性酸素が大量に生じます。*6
*1くも膜下出血 くも膜下出血とは? | 絵で見る脳と神経の病気 | 東海大学病院脳神経外科: http://neurosurgery.med.u-tokai.ac.jp/edemiru/kumomakka/
*2杏林大学医学部脳神経外科 | くも膜下出血: http://plaza.umin.ac.jp/~kyorin-n/ope/kumomakka.html
*3くも膜下出血 症状 | 絵で見る脳と神経の病気 | 東海大学病院脳神経外科: http://neurosurgery.med.u-tokai.ac.jp/edemiru/kumomakka/shoujyou.html
*4関西医科大学 第10回市民公開講座 演題:こわい脳卒中-その治療と予防- 淺井昭雄(関西医科大学附属枚方病院脳神経外科教授): http://www2.kmu.ac.jp/openSeminar/open10/06asai.html
*5くも膜下出血の予後を決定する急性期の広範な大脳皮質の神経炎症を発見-くも膜下出血による神経細胞死を防ぐ治療としての応用に期待-:[慶應義塾]: https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/12/14/28-134017/
*6プロテイナーゼ活性型受容体の血管生理学・病態生理学(研究開始:1996.11~) | 香川大学医学部自律機能生理学: http://www.med.kagawa-u.ac.jp/~cardiovasc-physiol/custom16.html
*2杏林大学医学部脳神経外科 | くも膜下出血: http://plaza.umin.ac.jp/~kyorin-n/ope/kumomakka.html
*3くも膜下出血 症状 | 絵で見る脳と神経の病気 | 東海大学病院脳神経外科: http://neurosurgery.med.u-tokai.ac.jp/edemiru/kumomakka/shoujyou.html
*4関西医科大学 第10回市民公開講座 演題:こわい脳卒中-その治療と予防- 淺井昭雄(関西医科大学附属枚方病院脳神経外科教授): http://www2.kmu.ac.jp/openSeminar/open10/06asai.html
*5くも膜下出血の予後を決定する急性期の広範な大脳皮質の神経炎症を発見-くも膜下出血による神経細胞死を防ぐ治療としての応用に期待-:[慶應義塾]: https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/12/14/28-134017/
*6プロテイナーゼ活性型受容体の血管生理学・病態生理学(研究開始:1996.11~) | 香川大学医学部自律機能生理学: http://www.med.kagawa-u.ac.jp/~cardiovasc-physiol/custom16.html
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このページの最終更新日時: 2022-12-15 (木) 11:30:32