皮膚の常在菌のひとつ。アクネ菌とも呼ばれる。酸素ある環境では増殖できない嫌気性のグラム陽性菌。プロピオニバクテリウム?属。
毛穴や皮脂腺に存在し、皮脂を餌にプロピオン酸や脂肪酸を作り出すことで皮膚表面を弱酸性に保ち、皮膚に付着する病原菌の増殖を抑える。
しかし、皮脂の分泌量が増えたり、何かの異常で毛穴をふさいだりすると、アクネ桿菌が過剰に増殖して炎症を引き起こし、にきびになる。*1
好脂性のアクネ菌は、詰まった毛穴の中で皮脂を栄養として過剰に増殖し、脂肪分解酵素?のリパーゼや好中球走化因子?などを産生する。細菌性リパーゼが皮脂を分解して産生した遊離脂肪酸(FFA)が、さらに過酸化脂質へと酸化され炎症が誘発されると毛包壁?が刺激され丘疹が出現する。また、好中球走化因子?により集積した好中球から活性酸素種が放出されると炎症が惹起される。*2
マクロファージのToll様受容体(TLR2)に直接作用して炎症性サイトカインを産生させることが報告されている。
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