アデノシン三リン酸(adpnosine triphosphate : ATP)

アデノシンに3つのリン酸が結合した有機化合物塩基としてアデニンを持つヌクレオシド三リン酸ATPとも。

アデノシン三リン酸(ATP)の化学構造

アデノシン三リン酸は全ての生物にエネルギー源として利用される高エネルギーリン酸化合物。人間では1日30kgほどATPが合成される。主にミトコンドリア解糖系クエン酸回路によって合成される。筋肉においてはクレアチンリン酸の分解によって生成される。*1*2

光合成をしない細胞では、アデノシン三リン酸の主な原料は脂肪酸グルコース。ヒトでは、グルコース1分子からクエン酸回路解糖系によって38分子アデノシン三リン酸が生成される。*3

動物ではATPに蓄えられたエネルギー(化学エネルギー)が、筋肉の収縮(運動エネルギー)に変換されて筋肉を動かす。生体発光もATPに蓄えられたエネルギーを利用した現象である。

ATPに含まれるリン酸基同士の結合を高エネルギーリン酸結合と呼び、この結合が切れる時に大きなエネルギーが放出される。以下のようにATP加水分解されてADP無機リン酸(Pi)に変わる時に大きなエネルギーが生み出される。*4*5

ATP + H2O → ADP + Pi + 放出エネルギー *6

この分解によって放出されるエネルギーは30.5kJ/mol(7.3kcal/mol*7*8

ATPはまた、ATP受容体を介した細胞間の情報伝達物質としても働く。*9

*1ATP合成酵素を形成するF1モーターの新たな回転のメカニズムを発見 2011年9月22日 東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 飯野亮太 講師: http://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/240
*2クレアチンリン酸によるATPの再合成 - 川崎市立看護短期大学: http://www.kawasaki-nursing-c.ac.jp/home/hp/teacher/Izumi%20Nishibata/FitnessBiophysiology/vol083FitnessBiophysiology02.pdf
*3西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*4秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*5栄養生理学 細胞の生理とエネルギー代謝: http://ocw.eiyo.ac.jp/shokubunka/eiyo_seiri/pdf/lecture2.pdf
*6http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~hirofun/2010cb02.pdf
*7NHK高校講座 | 生物基礎 生命活動を支える物質とエネルギー: http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/seibutsukiso/index.html
*8西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*9ATP受容体と痛み: http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/seikai/naka/publicnaka4.html

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このページの最終更新日時: 2018-08-23 (木) 14:59:00