健康用語WEB事典

イタイイタイ病(itai-itai disease)

カドミウムが原因となる中毒腎臓尿細管)障害を生じ、次いで骨軟化症を来す。女性に起こりやすい。貧血があるとカドミウムの吸収が促進されるため起こりやすくなる。イ病とも。*1

かつて富山県では、その上流の岐阜県にある神岡鉱山からのカドミウム等の重金属を含む排水を神通川に排出していたため、その流域で発生した。

神通川流域では、大正時代から農業被害が発生していたほか、この流域の婦中町およびその周辺地域では、婦人を中心に地方病としての奇病がみられていた。この病気は、全身各部の激しい痛みを訴え、重症者にあっては自分でうっかり体を動かしても身体各所のが折れ、耐えがたい痛みのために「痛い痛い」と悲鳴を上げていたことから、「イタイイタイ病」と呼ばれていた。*2

*1イタイイタイ病被害発生から今日まで 鏡森定信 富山県立イタイイタイ病資料館館長: https://www.jstage.jst.go.jp/article/cssj2/61/0/61_10/_pdf
*2国立保健医療科学院 健康危機管理支援ライブラリー No.919 カドミウムによる環境汚染 – H・CRISIS: https://h-crisis.niph.go.jp/?p=83707

ご意見・ご要望をお聞かせください。


イタイイタイ病に関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2019-01-18 (金) 13:17:48