健康用語WEB事典

イースト菌(yeast)

パン発酵に必要な酵母)。パン酵母とも。主にサッカロマイセス・セレビシエを指す。*1

伝統的な製パン法では、イーストの供給源として、天然の果実などに付着している酵母を含む微生物群を優先的に増やした生地種を利用する(パン種)。現在の製パンでは適した酵母菌株を純粋分離・培養したものが多く使われる。*2

世界中で食されているパンは、地域の農産物により、その地域に生活していた人々が、つまり地域の民族が独自の方法により、自然発酵によりパンを作り、代々伝え、食してきた。市販酵母などのスターターはなく、果物や野菜の汁を用いて起こし種(スターター)をつくってきた。そのスターターを絶やすことなく植え次いできた。*3

小麦粉中や生地(ドウ)に加えられた糖類を、アルコール有機酸(主に酢酸)と二酸化炭素に分解する働きをする。イースト糖類を分解する際に発生した有機酸によってグルテンが伸びやすくなる。*4

イーストの活動に最適な温度は約30℃で、10℃以下では分裂増殖せず、60℃以上では死滅する。*5

以下の状態がある。

*1イースト |  栄養士・調理師・製菓衛生師の学校:兵庫栄養調理製菓専門学校: http://www.hyoei.ac.jp/library/nadeshiko/177.html
*2世界のパン 東京聖栄大学 応用微生物学研究室 泉川千波 坂本梨紗 篠崎みよし 島方潮 古屋智明: https://www.tsc-05.ac.jp/images/nutrition_ed/2018fsp/02.pdf
*3KAKEN — 研究課題をさがす | パンの世界地図ー酵母と乳酸菌の遺伝子解析からみるパンの多様性ー (KAKENHI-PROJECT-24500940): https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-24500940/24500940seika.pdf
*4辻調グループ パンを上手に作るには: http://www.tsuji.ac.jp/hp/club/8-27/1.htm
*5パン作りにおけるイースト菌や酵母の役割|学校法人 織田学園: http://oda.ac.jp/column/food/column58.html

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このページの最終更新日時: 2020-08-30 (日) 14:43:28