エリスロポエチン(erythropoietin : EPO)

胎児期には肝臓、出生後は腎臓で作られるホルモン赤血球を作るために必要。赤血球コロニー刺激因子とも。*1*2

再生不良性貧血などによって血液中の赤血球が少なくなると分泌量が増加する。腎臓病によってエリスロポエチンが産生されなくなると、容易に貧血となる。

腎臓酸素不足を感知し、エリスロポエチン (EPO) と呼ばれるホルモンを産生します。EPOは骨髄を刺激し、赤血球産生を促します。EPOは血流によって体内を駆け巡り、全身の細胞がEPOと接触しますが、赤色骨髄細胞だけがEPOに反応して赤血球産生を行います。*3

1984年にジェイコブズ(Kenneth Jacobs)らによって構造の解明、遺伝子クローニングなどが行われた。現在は慢性腎不全に対する治療薬として人工的に製造されている。

大気中の酸素濃度が薄い地域に住む民族は、赤血球に多くのヘモグロビンを持ち、エリスロポエチン分泌量も多い。スポーツにおけるドーピングで使用されたこともある。

マラソンに高知トレーニングが取り入れられている。高知でトレーニングするうちに、エリスロポエチンが多く産生され、ヘモグロビン量を高めて走りを楽にしようという目論見だ。こうなると高知に行かずにてっとり早くヘモグロビンを増やそうという輩が出て来る。... これに目をつけた不逞なマラソン選手はエリスロポエチンを注射したりする。さすがに見逃すわけにはいかず、現在ではドーピング検査でエリスロポエチンが不当に使われていないか、チェックされている。*4

*1共同発表:腎臓病悪化の原因細胞を同定~慢性腎臓病の治療法開発に光~: http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130706/
*2佐賀医科大学医学部附属病院【案内】輸血部: https://www.hospital.med.saga-u.ac.jp/clinic/yuketsubu/jikoketsu.html
*3骨髄の役割 翻訳:上田彩加 監訳:緒方清行(東京血液疾患研究所所長): https://www.mds-foundation.org/wp-content/uploads/2016/11/Blood-Marrow-Booklet_Japanese_02.pdf
*4技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)

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このページの最終更新日時: 2018-10-28 (日) 16:07:20