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オレイン酸(oleic acid)

一価不飽和脂肪酸のひとつ。炭素数18のn-9系脂肪酸(18:1Δ9)。

オレイン酸の化学構造

植物はこのオレインから、不飽和脂肪酸であるリノール酸α-リノレン酸を合成できるが、動物はその合成を行う酵素を持っていないため、これらは食事から摂取する必要のある必須脂肪酸となっている。*1

体内で飽和脂肪酸ステアリン酸から生成される。*2

レインにはがんの発生を抑制する効果があることが示唆されている。

一価不飽和脂肪酸であるオレインを多量摂取している南ヨーロッパ,北アフリカ,中東などの地中海沿岸の国々ではの死亡率が低いといわれている.さらに,ギリシャでは脂肪の40%がオリーブオイルから摂取されているといわれているが,ギリシャの女性の乳癌の発生率は,アメリカの女性のそれと比較すると,半分以下と著しく低いと報告されている.さらに,スペインでのケースコントロールスタディでは,オリーブオイルを最も多く摂取していた女性では乳癌のリスクが現状していることも報告されている.*3

同論文の実験報告によると、オレインエイコサペンタエン酸と同様にがん予防及び治療として応用できる可能性があると結論付けられている。

*1最新の脂質栄養を理解するための基礎: http://www.kinjo-u.ac.jp/orc/document/topic1.pdf
*2脂肪酸が生体内で不飽和化される化学反応を理論解明 金属酵素による反応活性化機構の高精度計算に新しい道: https://www.ims.ac.jp/news/2014/11/17_3047.html
*3埼玉医科大学雑誌 HeLa細胞におけるオレイン酸によるアポトーシス機関: http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol29/02/117_123.pdf

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:05:49