健康用語WEB事典

オートタキシン(autotaxin)

メラノーマ運動性を亢進させる分子として同定された分泌タンパク質ENPPの一種でENPP2とも呼ばれる。*1

血漿に存在し、リゾホスホリパーゼDと同一の分子であることが確認されている。血液中のリゾリン脂質リゾホスファチジルコリン)を加水分解して細胞外のリゾホスファチジン酸の合成に関わる。*2*3

オートタキシンによるリゾホスファチジン酸の産生は止血リンパ球遊走に関わり、血管の発生などに必須であるが、その発現亢進は悪性腫瘍の形成、神経障害性疼痛糖尿病などに関与することが知られている。

タンパク質の構造としては、2つのソマトメジンBドメイン活性部位の存在する触媒ドメインヌクレアーゼドメインから構成されている。*4

*1研究内容|桝研究室|筑波大学 医学医療系 分子神経生物学グループ: http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/molneurobiol/research.html
*2オートタキシン-DNAアプタマー複合体の結晶構造解析と肺線維症治療薬への応用 ハーバード大学医学大学院 ボストン小児病院 加藤一希 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 濡木理: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcrsj/60/2-3/60_142/_pdf
*3東北大学大学院薬学研究科 分子細胞生化学分野 生理活性リゾリン脂質の新しい機能に関する研究: http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~seika/H24/Research.html
*4オートタキシン-DNAアプタマー複合体の結晶構造解析と肺線維症治療薬への応用 ハーバード大学医学大学院 ボストン小児病院 加藤一希 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 濡木理: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcrsj/60/2-3/60_142/_pdf

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このページの最終更新日時: 2019-11-16 (土) 14:56:40