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カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(carnitine palmitoyltransferase : CPT)

脂肪酸β酸化触媒する酵素のひとつ。ミトコンドリアでのβ酸化の指標となる。カルニチンアシルトランスフェラーゼとも呼ばれる。*1*2

ミトコンドリア外膜に存在するCPT1ミトコンドリア基質に存在するCPT2の二種類が存在する。

CPT1(carnitine palmitoyltransferase 1)

カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼCPT)のひとつ。カルニチンアシルCoAからアシルカルニチンを合成する反応を触媒する酵素アシルCoAアシル基カルニチンへ転移させる。*3

ミトコンドリア外膜に存在する。マロニルCoAによって阻害される。*4

カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(CPT1)は、細胞質中のアシルCoAアシルカルニチンへと変換することにより長鎖脂肪酸ミトコンドリア内への輸送を行う酵素である。CPT1はミトコンドリア内への長鎖脂肪酸の輸送および引き続くβ酸化律速酵素として働き、エネルギー代謝制御の中心的な役割を担うことから同酵素の哺乳動物における欠損は胎生致死をもたらす。*5

CPT2(carnitine palmitoyltransferase 2)

カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼCPT)のひとつ。

ミトコンドリア基質に存在し、そこに取り込まれたアシルカルニチンアシルCoAカルニチンに解離させる。*6

*1AIRO | カヤ油に含まれるシアドン酸(非メチレン介在型不飽和脂肪酸)のラット脂質代謝への影響: http://jairo.nii.ac.jp/0085/00000113
*2L-カルニチンの脂肪酸に対する心筋ミトコンドリア保護作用 矢野博己 Michael J. Kremenik 長野隆男: http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2013-j23-1/P27-36_yano.pdf
*3酵母と動物細胞の発現系を用いた CPT1 アイソザイムの特性の理解に向けて 2014年 秦拓也: https://repo.lib.tokushima-u.ac.jp/ja/list/theses/hyakugaku/item/106098
*4広島女学院大学論集 運動負荷とエネルギー代謝調節機構: http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hju/detail/1018420120316093504
*5KAKEN — 研究課題をさがす | ミトコンドリアにおける新たな脂肪酸輸送・代謝機構の解明 (KAKENHI-PROJECT-17H03805): https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H03805/
*6L-カルニチンの脂肪酸に対する心筋ミトコンドリア保護作用 矢野博己 Michael J. Kremenik 長野隆男: http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2013-j23-1/P27-36_yano.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-12-17 (月) 08:34:37