ジェネリック医薬品(generic drugs) †
後発医薬品とも呼ばれる。対して、その元となった新薬を先発医薬品と呼ぶ。
ジェネリック医薬品の定義は「先発医薬品と同一の有効成分を同一量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一であり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品」*1
ジェネリック医薬品には先発医薬品と異なる添加剤が使用される場合があるが、添加剤の違いによって有効性・安全性に違いが生じないことが確認されている。仮に、使用前例の無い添加剤を医薬品に使用する場合は、その添加剤の毒性試験などを実施してあらためて安全性等の審査を受ける。(先発医薬品が後に添加剤を変更する場合もあるため、それと同等と考えられている)
逆に、薬品自体は先発医薬品そのものであるが、製造販売元だけが変わるものもジェネリック医薬品となる場合がある。このような医薬品はブランデッド・ジェネリックと呼ばれる。
ジェネリック医薬品は研究開発に要する費用が安価に抑えられるため、薬価も安価となる。
ジェネリック医薬品の目的 †
ジェネリック医薬品の利用が促進される背景に国民医療費の増加と高齢化がある。
我が国の国民医療費は、2010年度には37兆4202億円となり、過去最高を更新した。また、今後の国民医療費は、高齢化による医療費増加の中で、医療保険財政の効率化を図る事から、政府による後発医薬品の促進策が図られるようなった。これにより、後発医薬品は有望な市場となった。*2
ジェネリック医薬品は新薬の特許が無効になった後に販売される薬のため、比較的安価で取り扱うことができるのが特徴である。
厚生労働省が公表した「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」によれば、後発医薬品の市場シェアの数値目標は「2017年度末までに60%以上」である。
*2我が国における後発医薬品企業のマーケティング・ミックス分析 谷島智徳: http://www.healthcare-m.ac.jp/hcm/wp-content/uploads/2014/04/05yajima.pdf
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