健康用語WEB事典

チオレドキシン(thioredoxin : TRX)

原核生物から真核生物(高等動植物)まで普遍的に存在し、生体内の酸化還元反応を媒介する低分子量タンパク質。100個程度のアミノ酸から構成され、4本のαヘリックスと5本のβシートを有する。*1

大腸菌DNA合成に必要なリボヌクレオチドレダクターゼ補酵素として発見された。活性部位に -Cys-X-X-Cys- というアミノ酸配列を有し、この2つのシステイン残基間に持つ原子団の違いによって以下の2つに分類される。*2

単独やペルオキシレドキシンと協力して細胞内の活性酸素種を除去する。

酸化ストレスを受けるとチオレドキシンは細胞核内に移行し、活性中心システイン残基を用いてRef-1と結合することを介してAP-1DNA結合能を亢進し、遺伝子発現を増加させる。

*1東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 久堀・若林研究室 なぜチオレドキシン?: http://www.res.titech.ac.jp/~junkan/Hisabori_HomePage/report/Why_Trx.pdf
*2京都大学 酸化ストレスとレドックス制御 タンパク質の酸化的修飾と活性調整: http://plaza.umin.ac.jp/j-jabs/32/32.265.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-09-14 (金) 13:46:34