パーフォリン(perforin) †
全ての細胞傷害性を有する免疫細胞(NK細胞やキラーT細胞、γδT細胞)に発現する、数本の糖鎖を有するタンパク質。これらが抗原受容体が標的細胞上の抗原を認識すると、標的細胞との接触面から脱顆粒により放出される。*1*2
小胞体中で合成された後、阻害剤であるカルレティキュリンと結合し、ゴルジ体の働きにより傷害性顆粒の中に運ばれる。
パーフォリンの働きは、カルシウムイオン依存的に標的細胞(病原体などの感染を受けた細胞)に5〜20nmの穴を開けて、グランザイムが細胞内に入れるようにすること。これによって細胞にアポトーシスを起こさせて破壊する役割を持つ。*3
パーフォリンは筒状の重合体をつくり、がんの細胞膜を貫通させます。この孔を通ってグランザイムが細胞内に入り、最終的にはがんのDNAを切断して、アポトーシス(細胞死)を起こさせます。*4*5
ヒトにおけるパーフォリン遺伝子の突然変異は、家族性(一次性、遺伝性)の血球貪食症候群の原因となる。
*1抗腫瘍免疫反応機構の研究の進展 | SciencePortal China: https://spc.jst.go.jp/hottopics/1008immune_system/r1008_fan.html
*2金沢大学がん研究所附属分子標的薬剤開発センター FasとFasリガンド: http://dimb.w3.kanazawa-u.ac.jp/sousetsuf/sousetsu6.htm
*3Fasリガンドによるアポトーシスと炎症の分子機構と意義: http://dimb.w3.kanazawa-u.ac.jp/sousetsuf/sousetsu2.htm
*4江藤 准教授 - 宮崎大学農学部応用生物科学科: http://www.agr.miyazaki-u.ac.jp/~abs/staff/eto.html
*5東邦出版 星野泰三 吉田朋子 共著 がんのプレシジョン免疫学(2017/8/21)
*2金沢大学がん研究所附属分子標的薬剤開発センター FasとFasリガンド: http://dimb.w3.kanazawa-u.ac.jp/sousetsuf/sousetsu6.htm
*3Fasリガンドによるアポトーシスと炎症の分子機構と意義: http://dimb.w3.kanazawa-u.ac.jp/sousetsuf/sousetsu2.htm
*4江藤 准教授 - 宮崎大学農学部応用生物科学科: http://www.agr.miyazaki-u.ac.jp/~abs/staff/eto.html
*5東邦出版 星野泰三 吉田朋子 共著 がんのプレシジョン免疫学(2017/8/21)
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このページの最終更新日時: 2020-11-07 (土) 08:25:05