ヒスタミンを産生し、神経伝達物質とする神経細胞。起始核は結節乳頭核。*1*2
ヒスタミン作動性神経の神経終末にはH3受容体が発現し、ヒスタミンの放出量を制御している。*3
マウスの実験においては、ヒスタミン神経を活性化することで忘れた記憶を思い出しやすくなることが報告されている。*4
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小児における必須アミノ酸のひとつ。ヒスタミンの前駆体であり、ヒスチジンデカルボキシラーゼによってヒスタミンとなる。成長や組織の修復、髄鞘の形成、免疫、胃の分泌、性機能、血球の生成、放射線や重金属からの防御などに関わる。カツオやマグロのタンパク質に多く含まれる。経口摂取したヒスチジンは血液を通して脳に運ばれ、脳内でヒスチジン脱炭酸酵素によりヒスタミンに変化し、満腹中枢の一つであるヒスタミン作動性神経に作用し摂食を抑制する作用を持つ。動物実験において、ヒスチジンの経口摂取による摂…
オレキシン(ヒポクレチン)を産生する神経細胞。ヒポクレチン産生神経やオレキシン神経とも。脳の視床下部外側野に少数が局在し、そこから小脳を除く脳内のほとんどの領域に軸索を投射している。扁桃体、分界条床核、脳幹などから入力を受ける。脳幹のモノアミン作動性神経、コリン作動性神経、視床の室傍核など、覚醒・睡眠機構に関与する部分や、視床下部内の弓状核、腹内側核など摂食行動の制御に関与する部分にとくに強い投射が見られる。オレキシン産生神経が欠損すると長時間の覚醒状態を適切に維持できなくな…
視索前野に存在する、睡眠時にのみ活動するGABA作動性神経の神経細胞群。オレキシン産生神経およびヒスタミン作動性神経に投射し、これらを抑制することによって睡眠を促す。スリープアクティブニューロンはセロトニンとノルアドレナリンによって抑制され、覚醒が起こる。
脳内の神経細胞(ニューロン)がシナプスから隣接する神経細胞に放出して情報を伝えるための物質。シナプス前終末のシナプス小胞に含まれる。神経細胞の種類によって放出される神経伝達物質の種類も異なる。50種類以上が確認されている。脳では主に、新しい信号の伝達にグルタミン酸、抑制する場合はγ-アミノ酪酸が利用される。-興奮性神経伝達物質-抑制性神経伝達物質
ヒスタミン受容体のひとつ。ヒスタミン神経の神経終末に存在する、シナプス間隙の遊離ヒスタミンの回収(フィードバック抑制)に関与する自己受容体。大脳と基底核に多く分布している。他の神経系の神経終末(シナプス前膜)にも存在し、様々な神経伝達物質(アセチルコリン、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、グルタミン酸、GABA)の放出を抑制する働きも持つ。H3受容体の働きを阻害することによりヒスタミンの放出量が増大する。前頭葉のH3受容体は作業記憶に関わり、その密度が低い(ヒスタミン…
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