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ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(phosphatidylinositol-3,4,5-trisphosphate : PIP3)

ホスファチジルイノシトールの3〜5位がリン酸化した有機化合物ホスファチジルイノシトール-3,4,5-トリスリン酸とも。

ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸の化学構造

心筋細胞RGSを抑制する。カルシウム/カルモジュリン複合体によって競合阻害される。*1

PI3KPTENによって制御されるイノシトールリン脂質で、この制御は細胞性粘菌?走化性に重要である。cAMPが二つの異なるプロテインキナーゼBPKBA?PKBR1?)をPIP3依存的および非依存的に活性化し走化性を制御していることが知られている。*2

細胞アメーバ運動は、ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸が細胞膜上の特定の方向に偏って集積し、アクチン骨格系を制御することによって引き起こされる。PI3KPTENなどの酵素の反応が不規則に変動することによってランダムな細胞運動が引き起こされることが示唆されている。*3

*1大阪大学大学院 医学系研究科 薬理学講座 分子・細胞薬理学教室 倉智嘉久 カリウムチャネル機能制御: http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/pharma2/research/summary/summary/regulation.html
*2KAKEN — 研究課題をさがす | 走化性情報システムの理解を目指した細胞極性、運動の分子機構の解明 (KAKENHI-PROJECT-24570224): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24570224/
*3ホスファチジルイノシトールリン脂質シグナルの自己組織化が細胞の自発運動を引き起こす仕組みを解明|生命科学研究のフロンティア|大阪大学 大学院生命機能研究科: http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/gcoe/jp/events/achievement/post-30/

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このページの最終更新日時: 2019-12-13 (金) 11:59:53