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ホスファチジルコリン(phosphatidylcholine)

リン脂質の主成分となる有機化合物グリセロリン脂質のひとつ。レシチンとも。

レシチン(ホスファチジルコリン)の構造

R(sn-1位およびsn-2位)には脂肪酸が結合する。

網膜ではsn-2位にドコサヘキサエン酸が多く見られる。また、これらの部位のレシチンのsn-1位には他の臓器では見られない炭素数28個以上の超長鎖の多価不飽和脂肪酸も検出される。*1

肝臓で摂取したコリンからケネディ経路またはPEMT経路によって生合成される。逆にレシチンがホスホリパーゼAおよびリゾホスホリパーゼによって分解されることでコリンとなる。*2*3

食品には牛乳レバーピーナッツなどに多く含まれる。マヨネーズ分が分離しないのは、卵黄に含まれるレシチン(リン脂質)が持つ両親媒性によるものである。*4*5

*1北海道大学大学院薬学研究院 生化学研究室 極長鎖脂肪酸の産生,生理機能,病態: https://www.pharm.hokudai.ac.jp/seika/researches/3.html
*2コリンおよびコリントランスポーターの生理機能(<特集>ビタミン・バイオファクターのトランスポーター[I]): https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/84/8/84_KJ00006538714/_article/-char/ja/
*3KAKEN — 研究課題をさがす | リン脂質のリサイクル (KAKENHI-PROJECT-15K14957): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15K14957/
*4choline | C5H14NO+ - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/choline#section=Top
*5秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学

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このページの最終更新日時: 2018-09-26 (水) 11:55:30