ポリモーダル受容器(polymodal receptors) †
複数種類の刺激に応答する受容体。皮膚や心室などを始め、全身に分布することが知られている。*1*2*3
環境によって反応性が変化するという特徴を持つ。炎症病態時などの組織変化に対して受容器の興奮性が変化することがあり、痛みの受容器として重要である。
痛み刺激を感知する侵害受容器には複数種類あり、通常は特異的な刺激に対して反応する。例えば刃物で切るとか針を刺すなどの刺激に対しては高閾値機械受容器、熱刺激に対しては熱受容器という具合である。ところが機械的・熱・化学的刺激のいずれにも反応する受容器もあり、ポリモーダル受容器と呼ばれている。この受容器は皮膚だけでなく、内臓や運動器など、全身に広く分布している。*4
侵害刺激がポリモーダル受容器において感知されると、サブスタンスPなどの神経ペプチドが分泌され、神経性炎症が起こり、この炎症が再び侵害刺激を引き起こすという悪循環を生じる。これが痛覚過敏の原因であると考えられている。*5
*1KAKEN — 研究課題をさがす | 皮膚のポリモーダル受容器のような触覚デバイスの実現と人工指への適用 (KAKENHI-PROJECT-15K12070): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15K12070/
*2痛みのメカニズムと理学療法 痛みについて理解を深めよう 肥田朋子 松原貴子 田崎洋光: http://aichi-npopt.jp/dl/ppr_18_02_koeda.pdf
*3ラットの迷走神経に支配される心臓侵害受容器の特徴 久田洋一 Jorge L. Zeredo 江石清行 戸田一雄: http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/gakusai/summary/h18/0606_ishi_i/file/ishi_i63ronbun.pdf
*4痛みのメカニズムと理学療法 痛みについて理解を深めよう 肥田朋子 松原貴子 田崎洋光
*5名城大学薬学部 薬品作用学研究室 アンギオテンシン・ブラジキニン: http://www-yaku.meijo-u.ac.jp/Research/Laboratory/chem_pharm/09jugyou/5.angiotensin.pdf
*2痛みのメカニズムと理学療法 痛みについて理解を深めよう 肥田朋子 松原貴子 田崎洋光: http://aichi-npopt.jp/dl/ppr_18_02_koeda.pdf
*3ラットの迷走神経に支配される心臓侵害受容器の特徴 久田洋一 Jorge L. Zeredo 江石清行 戸田一雄: http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/gakusai/summary/h18/0606_ishi_i/file/ishi_i63ronbun.pdf
*4痛みのメカニズムと理学療法 痛みについて理解を深めよう 肥田朋子 松原貴子 田崎洋光
*5名城大学薬学部 薬品作用学研究室 アンギオテンシン・ブラジキニン: http://www-yaku.meijo-u.ac.jp/Research/Laboratory/chem_pharm/09jugyou/5.angiotensin.pdf
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このページの最終更新日時: 2019-10-18 (金) 08:34:54