ガラクトースとフルクトースから構成される二糖類。
ヒトはラクツロースを分解する酵素を持たないためほとんど吸収されない。下部消化管では細菌によって分解されて有機酸(乳酸、酢酸など)が生成され、これらが消化管内pHを低下させる結果、乳酸菌産生の促進や緩下作用、アンモニア産生量の減少、腸管吸収の抑制などが起こる。高アンモニア血症の治療薬や下剤の有効成分となる。商品名はモニラックやリフォロースなど。*1*2
アカルボースと併用すると消化管への副作用が増強される恐れがある。
関連する用語
摂取した食品が消化・排泄されるまでに通る器官の総称。腸管とも呼ばれる。口腔、咽頭、食道、胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸、肛門までを指す。全長は約6m。コリン作動性神経から遊離されるアセチルコリンによって収縮する。消化管を支配する交感神経は主に腹腔神経節や腰神経節を経由して到達した節後神経線維。食道から横行結腸までは延髄迷走神経背側核に由来する副交感神経、下行結腸から直腸までは仙髄中間質外側核に由来する副交感神経に支配されている。
生体内における酵素とは、化学変化において触媒の働きをするタンパク質を指す。生体触媒とも呼ばれる。触媒はそれ自身は変化せず、他の物質の化学反応を促進する。具体的には、化学反応に必要なエネルギー(活性化エネルギー)を下げて、反応の速さを数百万~数億倍にする。食品の発酵も酵素の働きによるものであり、酵母(ギリシャ語では zyme)の中(ギリシャ語では en)で発酵が起きることから酵素(enzyme)と名付けられた。酵素の中には、他の酵素と結合して複合体として働くものもある。例えばク…
ラクツロースの商品名(武田テバファーマ株式会社)。
小腸内の細菌数が異常に増えることで起こる症候群。小腸内細菌異常増殖症とも。下痢や腹部膨満などが起こる。小腸内細菌培養における細菌数定量による 105/mL 以上の細菌またはグルコースやラクツロースを用いた呼気試験における水素やメタン濃度の上昇の有無により診断される。
便秘の改善や腸の内容物の排出のために使用される医薬品。瀉下薬や便秘薬とも呼ばれる。-機械的下剤--膨張性下剤--浸潤性下剤--塩類下剤--糖類下剤-刺激性下剤服用時に水をある程度同時に飲むことで効果が現れやすくなるとされる。
参考文献一覧
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