健康用語WEB事典

リパーゼ(lipase)

脂肪グリセロール脂肪酸に分解する酵素脂質分解酵素とも呼ばれる。

膵液に含まれるリパーゼを特に膵リパーゼと呼ぶ。胆汁酸界面活性剤として働き、水に溶けない脂肪を微細粒子にしてからリパーゼが作用する。*1

食事中に存在するトリグリセリド中性脂肪)はそのままの形では消化管で吸収されない。膵リパーゼトリグリセリドα位脂肪酸エステル加水分解し、小腸で吸収される脂肪酸に遊離させる。*2

分解された物質のうち実質的にエネルギー源となるのは脂肪酸のみ。*3

リパーゼはさらに作用の違いによって以下のように細分化される。

リパーゼはエネルギーの必要量に応じて活性が切り替わる。グルカゴンアドレナリンはリパーゼを活性型にし、逆にインスリンは不活化する。*4

リパーゼが正常に働かなかった場合、便が固まりにくくなることが多いとされる。*5

*1栄養学で用いられる借用語について(その4)坂田美和 池添博彦: https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20180320093022.pdf?id=ART0010003429
*2リパーゼ LP lipase: https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/kouso/lipa.htm
*3大学院生命理学研究科 教授 大隅隆 脂肪の代謝とその調節 -からだのエネルギーバランス-: http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/molbio/KOKAI.pdf
*4秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*5技術評論社 石浦章一 タンパク質はすごい! 心と体の健康を作るタンパク質の秘密(2014/1/5)

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このページの最終更新日時: 2018-08-06 (月) 08:19:53