一次応答(primary immune response) †
初めて体内に侵入してきた病原体の感染に対して起こる免疫応答。発熱や腫れ、痛みが起こるのはこの段階。一次免疫応答とも呼ばれる。
以下の一連の反応が起こる。*1
- 樹状細胞が病原体(抗原)の一部を取り込み、Toll様受容体などを介して活性化され、リンパ節へ移動する。
- リンパ節のヘルパーT細胞が樹状細胞から抗原の情報提示を受けて活性化される。
- 活性化されたヘルパーT細胞がキラーT細胞を大量に産生する。
- キラーT細胞が感染を受けた細胞に細胞死を誘導する物質を流し込み、その細胞ごと病原体を排除する。
リンパ液の流れによって、抗原が直接リンパ節に運ばれた場合は以下の反応が起こる。
- B細胞が抗原を捉え、取り込んだ抗原の破片をMHC(HLA)によって自身の細胞表面に提示する。
- ヘルパーT細胞が活性化され、これがさらにB細胞を活性化させることで、B細胞から抗体が大量に産生される。
- 抗体が病原体と抗原抗体反応を起こして、病原体を無毒化する。
これらの反応によってB細胞やT細胞は免疫学的記憶を得て二次応答が可能になる。
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このページの最終更新日時: 2018-03-10 (土) 10:45:17