乳酸(lactic acid)

解糖系で最後にできる有機化合物嫌気的条件下でピルビン酸から生成される。分子式は C3H6O3 *1

L-乳酸の化学構造

激しい運動をすると、糖質筋肉に貯蔵されているグリコーゲンがエネルギー源として使用され、血液中の乳酸濃度が上昇する。運動の種類(無酸素運動有酸素運動)に関わらず増加する。

これまで,乳酸の産生は嫌気的条件下で起こる反応であると考えられてきた。実際に,運動中は動脈血中の乳酸濃度が上昇する。しかし,乳酸は十分好気的な条件下であっても常に様々な細胞で生成,利用されていることがわかってきた。したがって,運動中に増加する乳酸は,酸化を上回る相からの正味の放出があることを示している。*2

乳酸が蓄積すると、筋肉が酸性になり神経系に悪影響を及ぼすため、呼吸によって乳酸の一部を酸化し、残りをグリコーゲンに生合成して乳酸を除去する必要がある。かつては疲労物質と考えられていた。*3

乳酸は,エネルギー産生における解糖系の最終産物で疲労物質の一つとして捉えられてきたが,現在では疲労の原因物質はカリウムリン酸の蓄積,活性酸素TGF-βなど多くの要因が複合的に関与していることがわかってきている.*4

乳酸の利用

乳酸菌乳酸発酵によって乳酸を作り出す。

乳酸は強い酸性状態を作るため抗作用があり、ヨーグルトなどの発酵食品は保存性が高い。*5

乳酸L-乳酸)のポリマーPLA樹脂として使用される。

*1西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*2運動負荷とエネルギー代謝調節機構-広島女学院大学機関リポジトリ: http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hju/detail/1018420120316093504
*3技術評論社 山中建生 知りたいサイエンス 地球とヒトと微生物 身近で知らない驚きの関係
*4東京家政大学研究紀要 ラットにおける運動前のクエン酸および酢酸投与が血中乳酸値に及ぼす影響: http://ir.tokyo-kasei.ac.jp/metadb/up/kasei/2015_k_0026.pdf
*5乳酸とヨーグルト: http://www.nodai.ac.jp/hojin/journal/images/j_1103/p6.pdf

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:08:32