全トランス型レチノイン酸(all-trans retinoic acid : ATRA)

レチノイン酸の一種。レチノイン酸が持つ二重結合部分が全てトランス型であるもの。トレチノインとも呼ばれる。

全トランス型レチノイン酸(トレチノイン)の化学構造

急性前骨髄球性白血病の治療に用いられるレチノイン酸がん化した未熟な前骨髄球を、レチノイン酸経口投与によって好中球分化誘導し、その増殖を止めてアポトーシスを起こさせる。一方、レチノイン酸受容体の機能障害が顕著な患者には効果がなく、また、長期間投与すると耐性副作用が生じる問題がある。*1*2*3

表皮細胞分裂を促進してメラニン色素を体外に出す働きを持つ。*4

副作用として皮膚が剥けやすくなり刺激に敏感になること、紫外線の悪影響を受けやすくなることなどがある。動物実験では大量の投与によって奇形を生ずるという報告がある。また、トレチノインは分解されやすく、低温での保存が推奨される。*5*6

*1再発性,ATRA抵抗性の急性前骨髄球性白血病に対する三酸化砒素による分化誘導療法 日本医科大学内科学講座 血液内科部門: http://www2.nms.ac.jp/jmanms/pdf/002030152.pdf
*2技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*3J-STORE(~レチノイン酸受容体αを含む融合タンパク質 花澤重正 特願2009-077375~): https://jstore.jst.go.jp/nationalPatentDetail.html?pat_id=23455
*4自治医科大学 形成外科学部門 トレチノインによるしみの治療の原理: http://www.jichi.ac.jp/keisei/tre-hq/tre_shimi.html
*5対象疾患:シミ・ソバカス・小じわ|日本大学医学部 形成外科学系形成外科学分野: http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/prs/05ts14.htm
*6自治医科大学 形成外科学部門 しみ・にきび治療に共通の注意事項: http://www.jichi.ac.jp/keisei/tre-hq/tre_attention.html

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このページの最終更新日時: 2019-05-14 (火) 11:48:51