制限アミノ酸(limiting amino acid) †
食品を構成する必須アミノ酸の中で、必要量に対してその含有量が少ないもののこと。
他の必須アミノ酸の含有量がどれだけ多くとも、摂取した食品の制限アミノ酸の量によって身体を構成するタンパク質の合成量は制限される(リービッヒの最小律)。例えば、米や小麦はリシンが制限アミノ酸であり、これを他の食品で補わなければならない。
制限アミノ酸を考慮して、タンパク質の栄養としての評価を行う基準をアミノ酸スコア(アミノ酸価)と呼ぶ。*1
一般的に、動物性のタンパク質(肉類)には制限アミノ酸が少ない。
植物性たんぱく質は、リジン、スレオニン、トリプトファン、含硫アミノ酸(メチオニン+シスチン)などで制限アミノ酸となることが多いが、動物性たんぱく質にはこれらのアミノ酸が豊富であり、制限アミノ酸を持つこと自体少ない。そこで、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を組み合わせて摂取することによって、互いに不足を補い合って、たんぱく質の栄養価が改善される。これをアミノ酸の補足効果という。*2
しかし、制限アミノ酸を補おうとそれを単純に添加してもアミノ酸インバランスを引き起こす恐れがある。
*1技術評論社 石浦章一 タンパク質はすごい! 心と体の健康を作るタンパク質の秘密(2014/1/5)
*2鈴峯女子短期大学 山内有信 たんぱく質: http://www.suzugamine.ac.jp/arinobu/gakusyuu/protein.pdf
*2鈴峯女子短期大学 山内有信 たんぱく質: http://www.suzugamine.ac.jp/arinobu/gakusyuu/protein.pdf
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このページの最終更新日時: 2018-08-05 (日) 08:38:31