健康用語WEB事典

坐骨神経痛(sciatica)

坐骨から下肢にかけての痛みや痺れ麻痺などが現れる症状の総称。病名ではなく「頭痛」「腹痛」などと同じ症状名。

「私の病気は坐骨神経痛でしょうか?」と外来でよく質問されます。坐骨神経痛は皆さんよくご存じの言葉なのですが、実は病気の名前ではなく、おしり(坐骨)から足にかけての痛みの総称で、原因となる病気はたくさんあります。その多くはの病気で、を通り足に通じる神経が何らかの原因で圧迫をされ、神経痛を生じるわけです。*1

坐骨神経痛の原因

主に腰椎での神経圧迫が原因となる。

腰椎疾患由来の下肢痛は、いわゆる坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)とよばれ、神経椎骨椎間板に圧迫されて、下肢臀部に放散するしびれや痛みが生じます。代表的な疾患に、椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症があります。*2

具体的な疾患には以下のようなものがある。*3

主に上記の様な腰椎の変形によるものが多いが、まれに細菌感染腫瘍などが原因となる。

これ以外には外傷による骨折骨粗鬆症による圧迫骨折が考えられる。

軽度であれば、神経筋肉の緊張をほぐして血液を良くしたり、部の力を高めたりすることで改善できる可能性がある(腹筋運動は腰椎椎間板ヘルニアを悪化させるため避ける)。ただし、痛みを感じる場合は無理に動かすと症状を悪化させる恐れがある。

坐骨神経痛の種類*4

前に屈むと痛みが出る場合、腰椎椎間板ヘルニアである可能性が高く、ヘルニア型坐骨神経痛と呼ばれる。一方、後ろに反らすと痛みが出る場合、腰部脊柱管狭窄症である可能性が高く、狭窄型坐骨神経痛と呼ばれる。

どちらに倒しても痛みが出る場合、2つの症状が併発している可能性があり、合併型坐骨神経痛と呼ばれる。

*1[塾] 2012 SUMMER(No.275):[慶應義塾] 医学部 准教授(整形外科学) 松本守雄 坐骨神経痛のお話: https://www.keio.ac.jp/ja/assets/download/about/learn-more/publications/juku/275/275_13.pdf
*2下肢痛|慶應義塾大学病院 KOMPAS: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000007.html
*3日東書院本社 久野木順一 図解・坐骨神経痛がよくわかる最新治療と正しい知識 2012/10/20
*4日東書院本社 久野木順一 図解・坐骨神経痛がよくわかる最新治療と正しい知識 2012/10/20

ご意見・ご要望をお聞かせください。


坐骨神経痛に関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:09:09