脳や脊髄、視神経などの中枢神経系の髄鞘が破壊される自己免疫疾患。髄鞘の主要な構成成分であるミエリン塩基性タンパク質(MBP)などの中枢神経系自己抗原に対する自己免疫が脱髄をもたらすことが示唆されている。
再発が1ヶ月以上の間隔を開けて起こったり、発生する場所が変化したりといった特徴がある。20〜30代で発症しやすく、また女性に多い傾向がある。*1*2*3
髄鞘の破壊が生じる場所によって様々な症状が現れる。視力の低下や運動障害、神経症状、排尿困難など。
当初はTh1細胞およびTh17細胞が関与する獲得免疫による髄鞘のタンパク質に対する自己免疫性炎症が原因の中心と考えられていたが、現在では、進行度によってその他の免疫系も関わることが報告されている。
RRMS患者の約半数が10年以内にSPMS?に移行することが知られている。多発性硬化症発症の前段階をCISと呼ぶ。
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