好中球(neutrophil)

白血球のひとつ。中性色素によって染色される顆粒を多く持つため好中球と呼ばれる。成熟すると複数の細胞核を持つ分葉核好中球となるため、多核白血球とも。以前はミクロファージとも呼ばれていた。

好中球の写真

白血球全体の50〜70%を占める。骨髄中で約10日かけて成熟して血液中に入る。寿命は4〜5日程度。大きさは10μm程度。*1*2

好中球の働きは、血管から血管外に遊走して病原体などの異物を貪食することである。好中球に捉えられた異物は細胞内の消化酵素によって分解され、さらに活性酸素によって殺される。異物を貪食した好中球は、数時間後に自身も死滅してとなる。*3

貪食以外にも、侵入してきた細菌活性酸素の殺作用によって破壊する働きを持つ。好中球が生成するスーパーオキシドに由来する活性酸素種過酸化水素次亜塩素酸ヒドロキシルラジカル)は殺において重要な働きをしている。また、細胞核内のクロマチン細胞外に放出するネトーシスを起こす。*4*5

血液検査における基準値は35〜70%程度。好中球の増加は外傷や炎症感染症心筋梗塞骨髄性白血病などが原因となる。好中球のアポトーシスが抑制されて過度に増加すると、組織臓器障害を引き起こすことが知られている。*6*7*8

細菌真菌に対して働くが、ウイルスに対しては効果がない。食細胞としての機能はマクロファージの方が強い。*9

*1技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*2技術評論社 西村尚子 知っているようで知らない免疫の話 ヒトの免疫はミミズの免疫とどう違う?(2010/8/25)
*3オプソニン作用: http://plaza.umin.ac.jp/~histsite/opso.pdf
*4明治大学 健康科学研究室 白血球: http://www.isc.meiji.ac.jp/~suzui/immunology/leuko/leuko1.html
*5堀内研究室 - 東北大学加齢医学研究所基礎加齢研究分野 :: 好中球NETs形成メカニズムの解明に関する研究: http://www2.idac.tohoku.ac.jp/dep/mcb/old/study/neutrophil-net-formation/index.html
*6主な検査項目名称および基準値(臨床検査部実施項目): http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/yakuzai/wp/wp-content/themes/yakuzai/pdf/clinical_examination.pdf
*7血液像・白血球像,differential leukocyte count: https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/ketueki/diff.htm
*8日本アフェレシス学会雑誌 自然免疫と生体防御 好中球、活性酸素、抗菌ペプチド 長岡功 順天堂大学医学部生化学・生体防御: https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/seikagaku_seitaibogyo/html/apheresis_23.html
*9東邦大学 マクロファージ|バーチャルラボラトリ: http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/macrophage/introduction/int-01.html

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このページの最終更新日時: 2019-01-15 (火) 18:44:47