健康用語WEB事典

好塩基球(basophil)

白血球のひとつ。大きさは12〜15μm。末梢血液中の数%にも満たない程度に数が少ない。

貪食作用を持たず、好中球好塩基球抗原の場所へ誘導したり、血小板凝集させたりといった機能を持つ。*1

ヘルパーT細胞の一種であるTh2細胞免疫応答に関わるとされる。*2

好塩基球はMHCクラスⅡ分子を産生しないにも関わらず、細胞表面に同分子を検出できることを確認したほか、生物内から取り出した好塩基球では、同分子を細胞表面に出していなかったが、同分子を多く産生している樹状細胞と一緒に培養すると、樹状細胞の表面上にあった同分子が好塩基球の表面に移動することを確認。*3

神経では神経伝達物質として働く。アレルギー反応が起こると顆粒からヒスタミンなどを放出するため、痒みや腫れが起こる。*4

*1技術評論社 西村尚子 知っているようで知らない免疫の話 ヒトの免疫はミミズの免疫とどう違う?(2010/8/25)
*2ハプテンやペプチド抗原に対するTh2誘導に好塩基球が必須である — 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130424_2.htm
*3好塩基球がアレルギー誘導型T細胞を生み出す仕組みを解明 - TMDU | マイナビニュース: http://www.med.tmd.ac.jp/medicine/list/basic/functional/imm_regulation.html
*4技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:09:20