律速酵素(rate-limiting enzyme)

複数の化学反応が連続して起こる、ある一連の化学反応系において、その全体の反応速度を決定する要因になる最も進行の遅い反応(律速段階)を触媒する酵素

どのような代謝経路であっても、その経路全体の反応速度を決定するのは律速酵素が関わる反応(律速段階)の速度である。

例えば、解糖系においては、フルクトース-6-リン酸フルクトース-1,6-ビスリン酸に変化させる反応を触媒する6-ホスホフルクト-1-キナーゼホスホフルクトキナーゼ)が律速酵素である。*1

律速(りっそく)という言葉は、光合成や成長など、複数の反応段階からなる過程(プロセス)が進む速度を決めている要因が何かを考えるときに使います。

例としてある化学反応過程を考えましょう。この過程では基質Aが中間代謝産物Bを経て生成物Cに変化します。AからBへの潜在的な反応速度(反応の基質 -ここではA- が充分ある場合の速度)が 1g/秒、BからCへの潜在的な反応速度が 10g/秒 であるとすると、AからCへの速度はどうなるでしょうか? 答えは 1g/秒 です。

いくら B→C 反応の速度が速くても、Bが供給されなければ反応は進みません。結局のところ、直列の化学反応過程では、反応速度はその中の最も遅い段階によって決まります。このとき A→B の反応段階が全体の反応を律速している、というように言います。*2

*1解糖系(2)平成24年5月7日 生化学2(病態生化学分野)教授 山縣和也: http://www.medic.kumamoto-u.ac.jp/dept/biochem2/class/240507.pdf
*2東北大学大学院 生命科学研究科 植物生態学講座 彦坂幸毅のページ: http://hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/hikosaka/limitation.html

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このページの最終更新日時: 2018-06-06 (水) 08:32:13