健康用語WEB事典

急性間欠性ポルフィリン症(acute intermittent porphyria : AIP)

急性ポルフィリン症の中では最も多い肝性ポルフィリン症ヘム合成系における3番目の酵素であるポルフォビリノーゲンデアミナーゼヒドロキシメチルビランシンターゼ)の先天的活性低下に起因する常染色体優性遺伝疾患*1*2

遺伝性のポルフィリン症のなかでは南アフリカとチリを除いて世界各地で最も頻度の高い病型とされる。多くは30歳代に発症し、男性より女性に多い。

他の急性ポルフィリン症と同様に腹痛便秘嘔吐などの腹部自律神経症状に加え、中枢神経症状(痙攣四肢麻痺など)、自律神経症状高血圧頻脈、多など)といった多彩で非特異的な症状が見られる。

ポルフォビリノーゲンデアミナーゼ活性低下により5-アミノレブリン酸ポルフォビリノーゲンといったポルフィリン前駆物質が増加する。

患者の尿は放置すると酸化され、コプロポルフィリンに変化するためポートワイン色になる。*3

*1金沢大学医薬保健研究域薬学系 臨床薬物情報学 臨床薬物情報学研究室 高木裕介 ポルフィリン症: http://www.p.kanazawa-u.ac.jp/~druginfo/porphyria.pdf
*2急性間欠性ポルフィリン症の診断について 前田直人 鳥取大学講師・機能病態内科学: https://www.med.kindai.ac.jp/derma/page4.htm
*3岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野 ポートワイン尿: http://www.med.gifu-u.ac.jp/neurology/column/observation/20181129.html#:~:text=%E8%85%B9%E7%97%9B%EF%BC%8C%E4%BE%BF%E7%A7%98%EF%BC%8C%E5%98%94%E5%90%90%EF%BC%88%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC,%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%82%82%E8%A6%8B%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%8E

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このページの最終更新日時: 2020-10-02 (金) 10:08:55