悪性黒色腫(malignant melanoma) †
色素細胞が無限に増える悪性腫瘍のひとつ。「ほくろのがん」やメラノーマと呼ばれる。国内では年間100万人に10〜20人の割合とされる。*1*2
身体の表面の様々な部位に見られるが、特に足の裏にできやすいとされる。国内では足の裏の悪性黒色腫が30%を占める。悪性度の高いものは、直径が大きく境界が不明瞭で、色が不均一、形が無秩序などの特徴がある。*3
ほくろが急に大きくなって盛り上がったり出血したりといった症状が起こる。リンパ管や血管を通って他の臓器に転移しやすい。
口腔の悪性黒色腫は全体の0.2~8%と稀だが顎骨に浸潤しやすく予後不良とされる。悪性黒色腫細胞がBMPsやBMP受容体を発現し、BMPsに応答して遊走浸潤能を獲得することが報告されている。
悪性黒色腫で増加する酵素にキラーT細胞が反応することで、皮膚の白斑が現れることがある。
悪性黒色腫で同定された gp100,Melan-A,チロシナーゼなどは,いずれも正常色素細胞(メラノサイト)に存在するメラノソーム内の酵素であるが,腫瘍で発現が増強している.悪性黒色腫患者ではこの抗原に対する CTL により,皮膚の白斑が誘導されることがある.*4
診断にダーモスコープが使用される。治療は手術による切除。切除が困難な場合は免疫チェックポイント阻害薬の対象となる。
*1皮膚科:ほくろの説明 - 東京女子医科大学東医療センター: http://www.twmu.ac.jp/DNH/department/dermatology/mole.html
*2口腔悪性黒色腫の顎骨浸潤機構を解明! | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY): https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/665
*3[Vol.73] メラノーマ(悪性黒色腫)の診断と治療 皮膚科 藤本 徳毅|滋賀医科大学医学部附属病院: http://www.shiga-med.ac.jp/hospital/doc/topics/detail/073.html
*4がん治療ワクチンの可能性 三重大学 大学院医学系研究科 遺伝子免疫細胞治療学 池田裕明 原田直純: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpstj/76/1/76_32/_pdf
*2口腔悪性黒色腫の顎骨浸潤機構を解明! | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY): https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/665
*3[Vol.73] メラノーマ(悪性黒色腫)の診断と治療 皮膚科 藤本 徳毅|滋賀医科大学医学部附属病院: http://www.shiga-med.ac.jp/hospital/doc/topics/detail/073.html
*4がん治療ワクチンの可能性 三重大学 大学院医学系研究科 遺伝子免疫細胞治療学 池田裕明 原田直純: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpstj/76/1/76_32/_pdf
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このページの最終更新日時: 2021-09-21 (火) 10:12:56