消化液に含まれる消化を促進する酵素。
唾液のアミラーゼや胃液のペプシンなど。
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生体内における酵素とは、化学変化において触媒の働きをするタンパク質を指す。生体触媒とも呼ばれる。触媒はそれ自身は変化せず、他の物質の化学反応を促進する。具体的には、化学反応に必要なエネルギー(活性化エネルギー)を下げて、反応の速さを数百万~数億倍にする。食品の発酵も酵素の働きによるものであり、酵母(ギリシャ語では zyme)の中(ギリシャ語では en)で発酵が起きることから酵素(enzyme)と名付けられた。酵素の中には、他の酵素と結合して複合体として働くものもある。例えばク…
デンプンが持つグリコシド結合を加水分解する反応を触媒する酵素の総称。AMYやジアスターゼとも呼ばれる。消化液中には唾液や膵液に多く含まれる。唾液に含まれるアミラーゼを唾液アミラーゼ(S型アミラーゼ)、膵液に含まれるアミラーゼを膵アミラーゼ(P型アミラーゼ)と呼んで区別する場合がある。S型アミラーゼは腸管や肺、卵巣などにもわずかに存在する。食品にもアミラーゼを含むものがある。唾液に含まれるアミラーゼの活性を調べることで、副交感神経のストレスを調べることができる。ストレスにより唾…
日本食品標準成分表2015では「ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義されている。主に多糖類であるが、ヒトの酵素では分解および吸収できない物質のこと。食物繊維と糖質を合わせて炭水化物と呼ぶ。食物繊維を摂取することで、腸内で短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)の生成が促進され、消化管機能や腸の蠕動運動の促進、栄養の吸収をゆるやかにするといった作用が得られる。また、食物繊維が腸内を通過するとコレステロールや中性脂肪を吸着してから排泄される。食物繊維の大部…
膵臓の切除や外分泌機能不全に対する消化酵素の補充剤となる豚膵臓抽出物。リパーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼを含む。商品名はリパクレオン。
酵素が作用する物質のこと。また、受容体に結合する物質(リガンド)を指す場合もある。酵素は基質と認識した物質にしか作用しない(基質特異性)。例えば、消化酵素であるアミラーゼの基質はデンプンである。基質は酵素の表面にある特定の部位(活性中心や活性部位と呼ばれる)に結合し、酵素-基質複合体を作る。マトリックスを参照。
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