細胞膜(cell membrane)

すべての生物の細胞を包む脂質が主成分の二重の膜(脂質二重膜)。生体膜のひとつ。形質膜原形質膜とも呼ばれる。

細胞膜の主な構成要素はリン脂質ステロールを始めとする脂質だが、生物の種類や細胞小器官によってその組成は異なる。最も多い成分はホスファチジルコリンレシチン)。*1

ホスファチジルコリンスフィンゴミエリンは細胞膜の外側に多く、ホスファチジルエタノールアミンホスファチジルセリンホスファチジルイノシトールなどは細胞質側に多い。*2

細胞膜の厚さは、リン脂質が持つ脂肪酸の飽和度(二重結合の数)に影響を受ける。その範囲は6~10nmである。*3*4不飽和脂肪酸を含む場合の方が細胞膜は薄くなる。

細胞膜に埋め込まれたタンパク質膜タンパク質と呼び、細胞膜の性質はこの膜タンパク質の性質に依存している。

脂質二重層のなかにはタンパク質がうめこまれていて、細胞膜の選択的透過性や細胞同士の接着などの現象はそれぞれ固有のタンパク質のはたらきによる。*5

細胞膜は気体(二酸化炭素酸素)と水のような小さい分子量の極性分子は通すが、イオンや大きな極性分子は通さない。細胞膜で弾かれてしまうもので、取り込む必要のある物質は膜タンパク質を通してやりとりされる。

膜として安定していられるのは、水の力によるところが大きい。水が、リン脂質分子のサンドイッチを離れないように押しつけているのである。*6

細胞膜上に存在する要素*7

*1広島大学 ステロールと結合する抗生物質: http://home.hiroshima-u.ac.jp/naka/wiki/wiki.cgi?%A5%B9%A5%C6%A5%ED%A1%BC%A5%EB%A4%C8%B7%EB%B9%E7%A4%B9%A4%EB%B9%B3%C0%B8%CA%AA%BC%C1
*2菱川大介 生体膜の非対称性および多様性に重要な新規リゾリン脂質アシル基転移酵素ファミリーの発見 学位論文要旨詳細: http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/gazo.cgi?no=124766
*3東京大学 上田研究室 分子生物学Ⅱ: http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/molbio/molbio2-1.pdf
*4岡山大学 応用動物科学コース 動物細胞科学: http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~hirofun/2011cb01.pdf
*5細胞膜 | 生物分子科学科 | 東邦大学: http://www.toho-u.ac.jp/sci/biomol/glossary/bio/cell_membrane.html
*6東京医科歯科大学 細胞膜の構造 Cell membrane: http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/pdf/cellmemb.pdf
*7京都大学 吉田藍子 クラスリン依存的エンドサイトーシスにおける細胞膜形態変化のライブセルイメージングとその分子機構の解明: https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/225752

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このページの最終更新日時: 2018-11-26 (月) 08:18:08