線条体(striatum)

の深部にある大脳基底核の入力部。大脳皮質に囲まれたの深部に存在し、視床下核と共に大脳皮質の広い領域から興奮性入力を受ける。線条体という名前の由来は、内包を横切って尾状核被殻を結んでいる灰白質尾状核被殻の中を走る有髄線維の小束によってできる縞目。*1*2

運動の制御や金銭や賞賛のような報酬の情報処理や社会的なやりとりに関わる。線条体の損傷によって意欲の低下が生じる。報酬の有無にかかわらず、目標を達成するための行動意欲に関わることも確認されている。*3*4

報酬に動機づけられた目標志向行動には線条体が関与しており、脳卒中などでこの部位に障害を負った場合には、機能回復への関心が薄れてリハビリテーションに対する意欲が低下するケースがある。リハビリテーション行動は目標達成自体に動機づけられたものであり、食物や金銭などの報酬を伴わない目標志向行動の一例である。... 我々は機能的磁気共鳴画像法fMRI)を用いて、報酬を伴わない目標志向行動でも線条体が関与することを明らかにした。*5

大脳基底核からの出力に関わる中型有棘神経細胞と、その活動性を制御する介在ニューロンからなる。ドーパミンは線条体の中型有棘神経細胞が持つ受容体D1受容体D2受容体)のリガンドとなり、運動に関わる。*6

中脳黒質からのドーパミン作動性神経投射D1受容体発現する中型有棘神経細胞に対しては正に、D2受容体発現する中型有棘神経細胞に対しては負に制御することで随意運動のアクセルとブレーキとして機能する。*7

RhoおよびRhoキナーゼは、線条体の神経細胞が生存するために必要とされる。*8

以下の部位に分けられる。

*1大脳皮質—大脳基底核ループと大脳基底核疾患 自然科学研究機構生理学研究所 生体システム研究部門 南部篤: http://www.nips.ac.jp/sysnp/dl/kiteikaku2.pdf
*2Terminologia Anatomica(TA)に基づく解剖学: http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/TA(html)/A14_1_09_515.html
*3自分の行動が相手から評価されるときの脳の働きの一端を解明 -社会的やりとりに伴う線条体の活動は感覚野と内側前頭前野の信号から惹起される- - 生理学研究所: http://www.nips.ac.jp/release/2017/11/post_351.html
*4腹外側線条体の神経細胞が意欲の維持に関わる 滝上紘之(生理学、精神・神経科)|慶應義塾大学病院 KOMPAS: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/medical_info/science/201709.html
*5行動・学習・疾患の神経基盤とドパミンの役割: https://www.waseda.jp/wias/eng/achievement/bulletin/data/y_edagawa_2009.pdf
*6ドーパミン神経伝達は、大脳基底核における運動情報伝達と、運動発現に不可欠 -ドーパミンD1受容体を介する情報伝達の消失が、パーキンソン病の「無動」を引き起す- - 生理学研究所: http://www.nips.ac.jp/release/2015/10/_d1.html
*7報酬への反応に関わる神経回路で神経細胞間の特殊なつながりのシナプスを発見―正しい相手とつながるために「ミスマッチ」を積極的に利用― | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構: https://www.amed.go.jp/news/release_20160329-02.html
*8皮質線条体ニューロンの生存におけるRho/Rho-kinaseシグナル伝達系の役割 - 生理学研究所: http://www.nips.ac.jp/release/2016/07/rhorho-kinase.html

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このページの最終更新日時: 2019-05-02 (木) 13:24:36