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腫瘍を構成する細胞。
腫瘍細胞の中でも悪性(害)が強いものを特に悪性腫瘍(がん)と呼ぶ。
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敷石状に増殖する上皮細胞(epithelium)がその性質を失って、細胞間接着の弱い間葉細胞(mesenchyme)としての性質を新たに得る現象。炎症部分の創傷治癒やがんの転移に関わるとされる。上皮間葉転換とも。EMTとは逆の変化である、間葉細胞から上皮細胞への転換はMETと呼ばれる。上皮細胞が持つ細胞極性の消失、細胞間接着の減少、細胞の遊走や浸潤の亢進が起こる。EMTを起こした細胞は、抗がん剤に耐性となることが知られている。EMTを抑制するmiRNAとして miR-509-…
DNAウイルスの感染などにより活性化され、自然免疫応答を惹起する膜タンパク質。抗腫瘍免疫に関わるシグナル伝達経路に関わる。STINGはウイルス感染などによって小胞体からゴルジ体へ移行し、システイン残基(88番と91番)がパルミトイル化を受けて活性化し、自然免疫応答を惹起する。このパルミトイル化をニトロ化した不飽和脂肪酸が阻害することが報告されている。腫瘍内において宿主細胞のSTING経路はIL-33及びIP-10の発現誘導に寄与し、また腫瘍細胞自体のSTING経路はCCL5及…
ヒストンの脱アセチル化を触媒する酵素。18種類のアイソザイムが確認されている。アセチルトランスフェラーゼがDNA近傍のヒストンをアセチル化することにより遺伝子発現を誘導する一方、ヒストンデアセチラーゼは転写抑制因子によって脱アセチル化することによって遺伝子発現を抑える。酪酸によって阻害される。また、スベロイルアニリドヒドロキサム酸によっても阻害される。がん細胞において、この酵素を阻害することによって、がん細胞の増殖抑制やアポトーシス誘導などの効果が得られることが報告されている…
ホジキンリンパ腫に典型的な大型の腫瘍細胞。リード・シュテルンベルグ細胞。二核〜多核の巨大細胞で、二核の場合は核が互いに鏡面像を示す。巨大な核小体を有する。
唾液腺や腎臓、甲状腺などに発生する稀な上皮性良性腫瘍。成人に見られる。褐色調の被包された腫瘍で、組織学的にはミトコンドリアに富む好酸性顆粒状胞体と類円形核をもつ腫瘍細胞が胞巣状の増殖を示す。コロイド鉄染色に弱陽性、免疫染色ではE-カドヘリン、ARPP、Ronが陽性。腎臓の腫瘍の5〜10%を占める。異型に乏しい好酸性細胞が均一に出現し、比較的高率に細胞質内空胞を認める点が特徴的とされる。
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