健康用語WEB事典

腰痛(backache)

痛みのある状態のこと。痺れを伴う場合もある。正式には腰痛症と呼ばれる。回りだけではなく、下肢痛み痺れが出る場合は坐骨神経痛と呼ばれる。*1

「腰痛」とは疾患(病気)の名前ではなく、腰部(図 2-1-1)を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称です。一般に坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)を代表とする下肢)の症状を伴う場合も含みます。*2

腰痛が起こる範囲(図 2-1-1)

出典: 厚生労働省 腰痛対策

厚生労働省による平成25年度の国民生活基礎調査によると、男性は腰痛の有訴者率が最も多い。女性は肩凝りに次いで2位となっている。*3

腰痛の原因となる疾患

腰痛の原因は様々である。*4

突発的に動けなくなるほどの痛みが現れる急性腰痛と、長期間に渡って鈍痛が続く慢性腰痛に分類される。

筋肉の疲労や力低下、姿勢悪化や長時間座ること、肥満などによっても起こり得る。

に負担をかけるような不自然な姿勢や同じ姿勢を続けることでも、筋肉疲労が起こる。女性の場合、月経時に骨盤背骨靱帯がゆるんで腰痛がおこる。過労、肥満、やわらかすぎる寝具の習慣的な使用、女性の場合ハイヒール(3cm以上高いもの)を長時間はき続けるなど、日ごろのさまざまな生活動作も原因となる。特に肥満の場合、上体の重みが椎間板などに過重(重過ぎるもの)がかかり、腰痛の原因となる。このとき肥満そのものが原因というよりも、体重に見合った筋力や骨格が備わっていないことが根本的な問題であるといえる。*5

腰付近の内臓の疾患による痛みも腰痛として現れる場合がある。

姿勢による腰への負担

仰向けで寝ているときは、立っているときに比べて椎間板)への負担は1/4程度となり、座っているときは、立っているときの1.5倍程度になる。

実際に、長時間椅子に座ることは腰椎椎間板ヘルニアの原因となるため、座板などで前下がりの傾斜をつけることが推奨される。*6

*1腰痛症|慶應義塾大学病院 KOMPAS: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000033.html
*2厚生労働省 腰痛対策: http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/1911-1_2d.pdf
*3調査の概要|厚生労働省: http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/
*4腰が痛いと感じたら | 病院概要 | 杏林大学医学部付属病院 KYORIN UNIVERSITY HOSPITAL: http://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/introduction/kenkou/kenkou_14.html
*5北海道科学大学 保健医療学部 義肢装具学科(昆 恵介)いわゆる腰痛症に対する装具療法: https://www1.hus.ac.jp/~gisisougu/youtuutosougu.html
*6日東書院本社 久野木順一 図解・坐骨神経痛がよくわかる最新治療と正しい知識 2012/10/20

ご意見・ご要望をお聞かせください。


腰痛に関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



添付ファイル: file腰部.png 閲覧数 894回 [詳細]

この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2018-11-14 (水) 07:55:48