葉酸(folic acid, folate)

ビタミンBのひとつ。かつてはビタミンB9と呼ばれた。補酵素として働くビタミン*1

化学的にはプテロイルグルタミン酸に該当するプテロイルモノグルタミン酸およびプテロイルポリグルタミン酸のこと。食品には主にプテロイルポリグルタミン酸として含まれ、内の酵素によってプテロイルモノグルタミン酸となり小腸上皮細胞から吸収される。*2

葉酸の化学構造

血球の生成を補助し、神経疾患や胎児奇形を防ぐ。

メチオニンからホモシステインおよびホモシステインからメチオニンを合成する際にも必要。不足するとホモシステインが異常に増えて動脈硬化の原因となる。*3

葉酸は補酵素として、プリンヌクレオチド生合成ピリジンヌクレオチド代謝に関与し、また、アミノ酸及びたんぱく質の代謝においてビタミンB12とともにメチオニンの生成、セリングリシン転換系等にも関与している。特に細胞の分化の盛んな胎児にとっては重要な栄養成分である。欠乏により、巨赤芽球性貧血舌炎二分脊柱を含む精神神経異常等が起こることが知られている。*4

葉酸の食事摂取推奨量*5

葉酸は通常、不足することは稀とされる。

葉酸は果物やキノコ、肉類に含まれるビタミンだ。日本人の通常の食生活で不足することはまずない。不足するのは、アルコール依存症の人で、食事をほとんど取らないことが原因となる。また、妊婦では胎児の育成のために葉酸が消費され、食事で摂取していても供給が間に合わないことが、不足の原因となる。*6

胎児の成長に必要な栄養素なので、妊婦は通常の2倍程度の量を摂取することが望ましいとされる。

年齢(歳)推奨量(μg/日)
1~290
3~5100
6~7130
8~9150
10~11180
12~14230
15~17250
18~29240
30~49240
50~69240
70~240
妊婦+240
授乳婦+100

極端な過剰摂取は発熱蕁麻疹などの葉酸過敏症を引き起こす。*7

*1秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*2西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*3西東社 カラー図解 免疫学の基本がわかる事典 鈴木隆二(2015/6/3): https://amzn.to/2SW7bgi
*4文部科学省 ビタミン: http://fooddb.mext.go.jp/nutman/nutman_05.html
*5日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html
*6技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*7順天堂医院ニュースNo.29 診療支援部門ニュース: https://www.juntendo.ac.jp/hospital/news/029_007.html

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このページの最終更新日時: 2019-03-03 (日) 19:31:10