赤血球(erythrocyte, red blood cell)

血液に含まれる血球のひとつ。大きさは直径7〜10μm、厚さ2〜4μm細胞核を持たない。

ヒトの赤血球の画像

1000倍に拡大した赤血球 出典: Red blood cell comparison in microscopic detail

血球の99%が赤血球である。血液1μLあたりに450万〜500万個の赤血球が含まれる。生涯にわたって最も多く作られ続ける細胞であり、骨髄で1日あたり2000億個程度(血液の30〜40mL分)が作られる。造血幹細胞から造血前駆細胞赤芽球を経て産生される。産生には5〜6日かかる。*1*2*3*4

赤血球の主な役割は酸素二酸化炭素の運搬であるが、それ以外にもグルコースイオンなどの運搬や異物を表面に吸着して運んで除去するという機能も持つ。中央が窪んだ円盤型をしているが、これは表面積を増やして酸素を取り込みやすくするためとされる。

赤血球の中にヘモグロビンがあり、その中心に存在する酸素と結合すると鮮やかな赤色となる。イカやタコの赤血球は青黒い色をしているが、これは赤血球にヘモグロビンではなくヘモシアニンと呼ばれるを中心とするタンパク質が存在するからである。

赤血球の寿命は、造られてから約120日で、寿命を迎えると脾臓などのマクロファージ貪食され、赤血球中のヘモグロビングロビンヘムに分解される。*5

また、足で地面を繰り返し強く踏むようなスポーツ(空手や剣道、マラソンなど)では、足裏で赤血球が物理的に破壊されるため貧血ヘモグロビン尿が出る場合がある(行軍ヘモグロビン尿症?)。

取り込んだ二酸化炭素は赤血球内で重炭酸イオンに変換される。赤血球膜上のバンド3は、この重炭酸イオン血液中の塩素イオン交換輸送して赤血球内のpHが大きく下げ、ヘモグロビン酸素の放出を促す。*6

*1技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*2技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*3技術評論社 西村尚子 知っているようで知らない免疫の話 ヒトの免疫はミミズの免疫とどう違う?(2010/8/25)
*4増殖能の盛んな赤血球前駆細胞による赤血球を大量生産するための方法確立|ニュース|ニュース・イベント|CiRA(サイラ) | 京都大学 iPS細胞研究所: http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/131206-093500.html
*5ヘモグロビン | 生物学科 | 東邦大学: http://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/023713.html
*6赤血球の代謝センサー「バンド3」の構造を解明 | 理化学研究所: http://www.riken.jp/pr/press/2010/20100122/#note3

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このページの最終更新日時: 2019-05-14 (火) 12:47:55