骨(bone) †
体の骨格を作る、白色の硬い器官。成人の体には、骨格を作る206個の骨が存在し、体重の約25%を占める。新生児には約350個の骨が存在するが、いくつかは成長に伴い結合して一つの骨になる。*1*2
骨の役割 †
骨の構造 †
骨の主成分は炭酸カルシウムやリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)で骨基質にはⅠ型コラーゲンを主としたタンパク質やムコ多糖類が存在する。*3*4
骨の白いところは、おもにカルシウムやコラーゲンなどでできています。カルシウムには骨をかたくじょうぶにするはたらきがあり、コラーゲンは骨にしなやかさをもたせ、折れにくくする役割があります、これらの成分は、骨全体のおよそ3分の2ほど。残りのおよそ3分の1は、水分です。*5
骨の外側は緻密質と呼ばれる硬い組織で構成され、その内側に海綿質と呼ばれるスポンジ状の組織がある。骨の表面は骨膜が覆っている。さらに内部には骨髄があり、最も内側に動脈と静脈がある。骨髄が収まっている空間を骨髄腔と呼ぶ。
骨と骨とが一定の間隔を隔てて可動的に連結している部分を関節という。
古い骨の組織は吸収されて常に新たに生成された部分に置き換えられる。これを骨代謝回転またはリモデリングと呼ぶ。リモデリングよって骨量(骨の量)は維持されるが、これは骨芽細胞と破骨細胞によって制御されている。*6*7
加齢によりその量が減少し、密度が少なくなると骨粗鬆症になる。体内のカルシウムが不足した場合は、破骨細胞によって骨が溶かされて補充される。
骨のコラーゲンの配列がその微細構造としなやかさに大きく関与することが報告されている。*8
骨の種類 †
全身の大まかな骨の種類は以下の通り。
出典: 偕成社 ブライアン=R=ワード 作編/横森周信 訳・監修 わたしたちのからだ3 骨格と運動 1983年
*2PHP研究所 坂井建雄 監修 骨のひみつ 人体のしくみがよくわかる! 2015/9/7
*3偕成社 ブライアン=R=ワード 作編/横森周信 訳・監修 わたしたちのからだ3 骨格と運動 1983年
*4シリーズ 再生医療 骨再生医療 大串始: http://www.naramed-u.ac.jp/~bioch/Saiseiiryou.pdf
*5PHP研究所 順天堂大学医学部教授 坂井建雄 監修 骨のひみつ 人体のしくみがよくわかる! 2015/9/7
*6シリーズ 再生医療 骨再生医療
*7東京慈恵会医科大学 ビタミンDの骨への直接作用: http://ir.jikei.ac.jp/bitstream/10328/2422/1/119-1-1.pdf
*8新着情報: 骨粗鬆症治療薬PTH製剤の骨コラーゲンの整調効果を解明~しなやかな骨づくりが骨折リスクの低減につながる~(歯学研究院 教授 飯村忠浩): https://www.hokudai.ac.jp/news/2021/07/post-875.html
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