CCL3(chemokine (C-C motif) ligand 3) †
炎症性ケモカインのひとつ。CCL3を介して腫瘍部位に集積したCCR5発現線維芽細胞が、増殖因子を産生し、大腸がん発症進展過程に重要な役割を果たしていることが報告されている。*1
白血病細胞から産生されたCCL3は骨髄内の造血幹細胞・前駆細胞(HSPCs)に作用し、HSPCsを骨髄外へと流出させることを通して、白血病細胞が増殖するために必要なスペースを確保し、その結果として慢性骨髄性白血病(CML)が発症することが報告されている。*2
正常な骨髄においても好塩基球が恒常的にCCL3を産生し、骨髄移植時などのストレス下での正常HSPCsの過剰な増殖を抑制していることが知られている。
好塩基球様白血病細胞が産生するCCL3が、骨髄内ニッチを巡ってCMLの白血病幹細胞と競合状態にあるHSPCsの増殖を抑制することで、CMLの白血病幹細胞の増殖に有利な環境を作っていると考えられている。
*1KAKEN — 研究課題をさがす | CCL3-CCR5を介したがん微小環境制御による、がん悪性化進展治療へ向けた研究 (KAKENHI-PROJECT-15K18406): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15K18406/
*2金沢大学がん進展制御研究所 慢性骨髄性白血病モデルにおけるケモカインCCL3の役割: http://ganken.cri.kanazawa-u.ac.jp/bunsiseitai/JapRecentAchievement-01.html
*2金沢大学がん進展制御研究所 慢性骨髄性白血病モデルにおけるケモカインCCL3の役割: http://ganken.cri.kanazawa-u.ac.jp/bunsiseitai/JapRecentAchievement-01.html
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このページの最終更新日時: 2020-01-06 (月) 10:05:44