健康用語WEB事典

HIV(human immunodeficiency virus)

ヒト免疫不全ウイルスとも呼ばれる。AIDSエイズ)を引き起こすレトロウイルス*1

元はアフリカの霊長類が持つウイルスであったが、森林開拓などによってヒトに感染したと考えられている。霊長類には感染しても症状は現れない。*2

2種類のウイルスの存在が確認されている。

逆転写酵素を持ち、RNADNA逆転写して宿主のゲノムに組み込む。ヘルパーT細胞マクロファージ感染する。これらの感染対象の細胞内に存在するリン酸化酵素であるMELK?が、HIV-1感染を制御することが確認されている。*3*4

HIVのエンベロープが持つタンパク質の突起が、CD4陽性T細胞の表面などにあるCD4に結合し、CCR5を足場とすることで感染する。したがって、体液を介してのみヒトからヒトへの感染が起こる。

感染直後は風邪のような症状が出るが、その時は問題とはならない。しかし、2〜15年の全く症状の出ない潜伏期間の後、白血球の減少による症状が現れ始める。

*1ナツメ社 埼玉医科大学リウマチ膠原病院 教授 三村俊英 基礎からわかる免疫学
*2技術評論社 西村尚子 知っているようで知らない免疫の話 ヒトの免疫はミミズの免疫とどう違う?(2010/8/25)
*3技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*4「エイズウイルスの感染成立に重要な宿主タンパク質を発見」【武内寛明 助教、山岡昇司 教授】 | プレスリリース | 国立大学法人 東京医科歯科大学: http://www.tmd.ac.jp/press-release/20170707_1/index.html

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このページの最終更新日時: 2017-12-28 (木) 06:16:19