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MPTP(1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine)

1980年頃発見された、黒質-線条体路ドーパミン作動性神経を選択的に破壊(変性脱落)する神経毒性を有する有機化合物*1*2

MPTPの化学構造

脂溶性のため容易に血液脳関門を通過してに移行する。MAO-Bによって酸化されるとMPP+になる。MPTP自体に毒性は無いが、代謝で生じたMPP+によってパーキンソン病が引き起こされる。*3

パーキンソン病のモデル動物の作製に用いられる。ロテノンと同様にミトコンドリア機能を阻害する作用を持つ。*4

*1KAKEN — 研究課題をさがす | 錐体外路系の制御機構におけるGABA作働性ニューロンの役割に関する神経化学的研究 (KAKENHI-PROJECT-62623511): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-62623511/
*2アポモルヒネ皮下注射製剤(販売名:アポカイン® 皮下注 30 mg)レボドパ治療に伴う運動症状の日内変動に対するレスキュー療法 協和発酵キリン株式会社 山田浩司 宮内紀明 神田知之: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/141/1/141_44/_pdf
*3天然アミン神経毒とパーキンソン病 永津俊治 藤田保健衛生大学総合医科学研究所: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/40/2/40_2_123/_pdf
*4パーキンソン病という病気 その1 | 脳研コラム | 新潟大学脳研究所: http://www.bri.niigata-u.ac.jp/column/000983.html

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このページの最終更新日時: 2018-11-20 (火) 15:45:59