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*パントテン酸(pantothenic acid) [#g79c202c] [[ビタミンB]]のひとつ。[[ビタミンB5]]とも呼ばれる。[[補酵素]]として、[[糖]]や[[脂質]]([[脂肪酸]])の[[代謝]]に関わる。例えば、[[ピルビン酸]]からの[[アセチルCoA]]の合成や[[脂肪酸]]からの[[アシルCoA]]の合成など。 #ref(pantothenic_acid.png,パントテン酸の化学構造); パントテンは「いたるところに存在する」という意味であり、その意味の通り、通常の食生活で不足することは稀とされる。((食事摂取基準とは 橋詰直孝(東邦大学医学部教授): http://www.shc.usp.ac.jp/shibata/H14Report.II-15.pdf))((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) パントテン酸自体は黄色の[[油]]状物質。[[食品添加物]]として使用される[[カルシウム]]との[[塩]]([[パントテン酸カルシウム]])は無色。 >パントテン酸の生理機能は,[[CoA]] や [[ACP]] の[[補欠分子族]]である[[4'-ホスホパンテテイン]]の構成成分として,[[脂質]]の[[代謝]]を中心に機能することであり,[[糖]]および[[脂質]]の[[代謝]]とのかかわりが深い.生体内[[代謝]]での [[CoA]] や [[ACP]] の役割は,[[酸化]][[還元]]反応,[[転移]]反応,[[加水分解]]反応,分解反応,[[異性化]]反応,合成反応など,ほとんどすべてのタイプの反応に関与し,140 種類以上の[[酵素]]の[[補酵素]]として機能している.((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授: http://www.shc.usp.ac.jp/shibata/H20-II-09.pdf)) [[化学]]的には[[パント酸]]と[[β-アラニン]]が[[酸アミド結合]]したもの。体内で[[4'-ホスホパンテテイン]]を経て[[コエンザイムA]]([[CoA]])に生合成される。 [[HDL]]の生成を促す働きを持つ。 **パントテン酸の食事摂取推奨量((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#d26dbf60] |~年齢(歳)|>|~性別ごとの推奨量(mg/日)| |~|~男性|~女性| |1~2|3|3| |3~5|4|4| |6~7|5|5| |8~9|5|5| |10~11|6|6| |12~14|7|6| |15~17|7|5| |18~29|5|4| |30~49|5|4| |50~69|5|5| |70~|5|5| **パントテン酸の欠乏症 [#abe324f1] パントテン酸は様々な食品に含まれるため不足することはあまりないが、起きた場合は[[コエンザイムA]]の減少による[[代謝]]異常が予想される。 -[[皮膚炎]] -[[副腎]]障害 -[[末梢神経]]障害 -[[抗体]]産生障害 -成長阻害 >パントテン酸は、[[補酵素]]である[[コエンザイムA]]及び[[アシルキャリアータンパク質]]の構成成分であり、[[糖]]及び[[脂肪酸]]の[[代謝]]における[[酵素]]反応に広く関与している。欠乏により、[[皮膚炎]]、[[副腎]]障害、[[末梢神経]]障害、[[抗体]]産生障害、成長阻害等が起こることが知られている。((文部科学省 食品成分データベース ビタミン: https://fooddb.mext.go.jp/nutman/nutman_05.html)) >ヒトにおいてはパントテン酸の欠乏症はほとんど存在していないが,ラットなどで実験的に引き起こされたパントテン酸[[欠乏症]]では,成長停止,[[体重]]減少,突然死,[[皮膚]]・[[毛髪]]・羽毛の障害,[[副腎]]障害,[[末梢神経]]障害,[[抗体]]産生の障害,生殖機能障害などが見られる.((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授)) [[足]]の裏が焼けるような[[感覚]]([[灼熱脚症候群]])が、[[ビタミンB1]]、[[ビタミンB2]]、[[ニコチン酸]]の投与では改善されず、パントテン酸の投与のみで改善されたことから、これがヒトにおけるパントテン酸欠乏の特徴的な症状である可能性が示唆されている。((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授)) 過剰摂取による症状・障害はない。
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*パントテン酸(pantothenic acid) [#g79c202c] [[ビタミンB]]のひとつ。[[ビタミンB5]]とも呼ばれる。[[補酵素]]として、[[糖]]や[[脂質]]([[脂肪酸]])の[[代謝]]に関わる。例えば、[[ピルビン酸]]からの[[アセチルCoA]]の合成や[[脂肪酸]]からの[[アシルCoA]]の合成など。 #ref(pantothenic_acid.png,パントテン酸の化学構造); パントテンは「いたるところに存在する」という意味であり、その意味の通り、通常の食生活で不足することは稀とされる。((食事摂取基準とは 橋詰直孝(東邦大学医学部教授): http://www.shc.usp.ac.jp/shibata/H14Report.II-15.pdf))((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) パントテン酸自体は黄色の[[油]]状物質。[[食品添加物]]として使用される[[カルシウム]]との[[塩]]([[パントテン酸カルシウム]])は無色。 >パントテン酸の生理機能は,[[CoA]] や [[ACP]] の[[補欠分子族]]である[[4'-ホスホパンテテイン]]の構成成分として,[[脂質]]の[[代謝]]を中心に機能することであり,[[糖]]および[[脂質]]の[[代謝]]とのかかわりが深い.生体内[[代謝]]での [[CoA]] や [[ACP]] の役割は,[[酸化]][[還元]]反応,[[転移]]反応,[[加水分解]]反応,分解反応,[[異性化]]反応,合成反応など,ほとんどすべてのタイプの反応に関与し,140 種類以上の[[酵素]]の[[補酵素]]として機能している.((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授: http://www.shc.usp.ac.jp/shibata/H20-II-09.pdf)) [[化学]]的には[[パント酸]]と[[β-アラニン]]が[[酸アミド結合]]したもの。体内で[[4'-ホスホパンテテイン]]を経て[[コエンザイムA]]([[CoA]])に生合成される。 [[HDL]]の生成を促す働きを持つ。 **パントテン酸の食事摂取推奨量((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#d26dbf60] |~年齢(歳)|>|~性別ごとの推奨量(mg/日)| |~|~男性|~女性| |1~2|3|3| |3~5|4|4| |6~7|5|5| |8~9|5|5| |10~11|6|6| |12~14|7|6| |15~17|7|5| |18~29|5|4| |30~49|5|4| |50~69|5|5| |70~|5|5| **パントテン酸の欠乏症 [#abe324f1] パントテン酸は様々な食品に含まれるため不足することはあまりないが、起きた場合は[[コエンザイムA]]の減少による[[代謝]]異常が予想される。 -[[皮膚炎]] -[[副腎]]障害 -[[末梢神経]]障害 -[[抗体]]産生障害 -成長阻害 >パントテン酸は、[[補酵素]]である[[コエンザイムA]]及び[[アシルキャリアータンパク質]]の構成成分であり、[[糖]]及び[[脂肪酸]]の[[代謝]]における[[酵素]]反応に広く関与している。欠乏により、[[皮膚炎]]、[[副腎]]障害、[[末梢神経]]障害、[[抗体]]産生障害、成長阻害等が起こることが知られている。((文部科学省 食品成分データベース ビタミン: https://fooddb.mext.go.jp/nutman/nutman_05.html)) >ヒトにおいてはパントテン酸の欠乏症はほとんど存在していないが,ラットなどで実験的に引き起こされたパントテン酸[[欠乏症]]では,成長停止,[[体重]]減少,突然死,[[皮膚]]・[[毛髪]]・羽毛の障害,[[副腎]]障害,[[末梢神経]]障害,[[抗体]]産生の障害,生殖機能障害などが見られる.((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授)) [[足]]の裏が焼けるような[[感覚]]([[灼熱脚症候群]])が、[[ビタミンB1]]、[[ビタミンB2]]、[[ニコチン酸]]の投与では改善されず、パントテン酸の投与のみで改善されたことから、これがヒトにおけるパントテン酸欠乏の特徴的な症状である可能性が示唆されている。((日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究 微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明 主任研究者 柴田 克己 滋賀県立大学 教授)) 過剰摂取による症状・障害はない。
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