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*プラスマローゲン(plasmalogen) [#fdd5a7c1] [[グリセロリン脂質]]のひとつ。[[sn-1位]]に[[ビニルエーテル結合]]、[[sn-2位]]に[[多価不飽和脂肪酸]]を有する[[エーテル型グリセロ脂質]]。最も[[酸化]]を受けやすい[[リン脂質]]とされる。[[プラズマローゲン]]とも。((皮膚神経疾患シェーグレン・ラルソン症候群原因遺伝子Aldh3a2のノックアウトマウスを用いた皮膚病態解析: https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/64635/1/Tatsuro_Naganuma.pdf))((KAKEN — 研究課題をさがす | プラズマローゲンの網羅的解析と免疫測定法の開発 (KAKENHI-PROJECT-25460669): https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-25460669/25460669seika.pdf)) #ref(plasmalogen_320.png,プラスマローゲンの基本構造,240); ヒトの[[リン脂質]]全体の18%を占める。[[組織]]によって分布が異なり、[[脳]]や[[網膜]]、[[心臓]]、[[骨格筋]]、[[白血球]]、[[精子]]などに多く存在する。プラスマローゲンは体内で[[ペルオキシソーム]]の[[膜タンパク質]]である[[FAR1]]に[[触媒]]されて開始され、全7段階の反応を経て[[小胞体]]で完了する。((FAR1 fatty acyl-CoA reductase 1 [Homo sapiens (human)] - Gene - NCBI: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/84188)) 天然には、Xの部分の構造が異なる以下の2種類が存在する。 -[[コリンプラスマローゲン]] -[[エタノールアミンプラスマローゲン]] 食品中の[[アルキル型リン脂質]]は[[小腸]]から吸収され、一部は[[肝臓]]でプラスマローゲンに変換される。((腸管におけるアルキル型リン脂質の吸収とプラスマローゲンへの変換に関する研究 応用生物科学専攻 食資源科学講座 食品健康科学 長谷川大将: https://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2016/16020201.pdf)) 以下のような疾患によってプラスマローゲンの欠損や減少が起こる。((九州大学 オルガネラホメオスタシス研究室 プラスマローゲンの生合成: http://www.organelle.kyushu-u.ac.jp/lab/organellestasis/study2F.html)) -[[ペルオキシソーム病]] -[[斑状軟骨形成不全症]] -[[孤発性アルツハイマー病]] [[脳]]の[[神経細胞]]の新生や機能の増強に必要であり、さらに[[アミロイドβ]]の蓄積を抑制する。[[認知症]]患者の[[海馬]]と[[前頭葉]]、[[血清]]においてプラズマローゲンが減少していることが報告されている。結合している[[不飽和脂肪酸]]の種類によって、人体に及ぼす作用が異なるとされる。((ブックマン社 藤野武彦 馬渡志郎 片渕俊彦 認知症はもう不治の病ではない! 脳内プラズマローゲンが神経細胞を申請する(2015/10/10))) [[n-3系脂肪酸]]の貯蔵に関わる。また、[[細胞]]を[[酸化ストレス]]から保護する役割を持つことが示唆されている。[[ビニルエーテル結合]]による[[ラジカル]]消去作用によるものと考えられている。((オレオサイエンス 未知なるリン脂質プラスマローゲン 前場良太)) >ヒト[[細胞]]に[[酸化ストレス]]を与えると,プラスマローゲン[[前駆体]]を添加していない培地では[[活性酸素種]]([[ROS]])が上昇して[[細胞]]が死んでいってしまうのに対し,プラスマローゲン[[前駆体]]を添加した培地で培養した場合には[[ROS]]は増えず,[[細胞]]の生存率が高い事から,プラスマローゲンが[[酸化ストレス]]から[[細胞]]を守っているのではないかと考えられる.((新規ペルオキシソームタンパク質の同定とその機能解析 生物・医学研究系 ゲノム医学 水野由美: http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol37/02/jsms37_t021_t030.pdf))
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*プラスマローゲン(plasmalogen) [#fdd5a7c1] [[グリセロリン脂質]]のひとつ。[[sn-1位]]に[[ビニルエーテル結合]]、[[sn-2位]]に[[多価不飽和脂肪酸]]を有する[[エーテル型グリセロ脂質]]。最も[[酸化]]を受けやすい[[リン脂質]]とされる。[[プラズマローゲン]]とも。((皮膚神経疾患シェーグレン・ラルソン症候群原因遺伝子Aldh3a2のノックアウトマウスを用いた皮膚病態解析: https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/64635/1/Tatsuro_Naganuma.pdf))((KAKEN — 研究課題をさがす | プラズマローゲンの網羅的解析と免疫測定法の開発 (KAKENHI-PROJECT-25460669): https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-25460669/25460669seika.pdf)) #ref(plasmalogen_320.png,プラスマローゲンの基本構造,240); ヒトの[[リン脂質]]全体の18%を占める。[[組織]]によって分布が異なり、[[脳]]や[[網膜]]、[[心臓]]、[[骨格筋]]、[[白血球]]、[[精子]]などに多く存在する。プラスマローゲンは体内で[[ペルオキシソーム]]の[[膜タンパク質]]である[[FAR1]]に[[触媒]]されて開始され、全7段階の反応を経て[[小胞体]]で完了する。((FAR1 fatty acyl-CoA reductase 1 [Homo sapiens (human)] - Gene - NCBI: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/84188)) 天然には、Xの部分の構造が異なる以下の2種類が存在する。 -[[コリンプラスマローゲン]] -[[エタノールアミンプラスマローゲン]] 食品中の[[アルキル型リン脂質]]は[[小腸]]から吸収され、一部は[[肝臓]]でプラスマローゲンに変換される。((腸管におけるアルキル型リン脂質の吸収とプラスマローゲンへの変換に関する研究 応用生物科学専攻 食資源科学講座 食品健康科学 長谷川大将: https://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2016/16020201.pdf)) 以下のような疾患によってプラスマローゲンの欠損や減少が起こる。((九州大学 オルガネラホメオスタシス研究室 プラスマローゲンの生合成: http://www.organelle.kyushu-u.ac.jp/lab/organellestasis/study2F.html)) -[[ペルオキシソーム病]] -[[斑状軟骨形成不全症]] -[[孤発性アルツハイマー病]] [[脳]]の[[神経細胞]]の新生や機能の増強に必要であり、さらに[[アミロイドβ]]の蓄積を抑制する。[[認知症]]患者の[[海馬]]と[[前頭葉]]、[[血清]]においてプラズマローゲンが減少していることが報告されている。結合している[[不飽和脂肪酸]]の種類によって、人体に及ぼす作用が異なるとされる。((ブックマン社 藤野武彦 馬渡志郎 片渕俊彦 認知症はもう不治の病ではない! 脳内プラズマローゲンが神経細胞を申請する(2015/10/10))) [[n-3系脂肪酸]]の貯蔵に関わる。また、[[細胞]]を[[酸化ストレス]]から保護する役割を持つことが示唆されている。[[ビニルエーテル結合]]による[[ラジカル]]消去作用によるものと考えられている。((オレオサイエンス 未知なるリン脂質プラスマローゲン 前場良太)) >ヒト[[細胞]]に[[酸化ストレス]]を与えると,プラスマローゲン[[前駆体]]を添加していない培地では[[活性酸素種]]([[ROS]])が上昇して[[細胞]]が死んでいってしまうのに対し,プラスマローゲン[[前駆体]]を添加した培地で培養した場合には[[ROS]]は増えず,[[細胞]]の生存率が高い事から,プラスマローゲンが[[酸化ストレス]]から[[細胞]]を守っているのではないかと考えられる.((新規ペルオキシソームタンパク質の同定とその機能解析 生物・医学研究系 ゲノム医学 水野由美: http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol37/02/jsms37_t021_t030.pdf))
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