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*レスベラトロール(resveratrol) [#z5361bcb] [[ポリフェノール]]のひとつ。赤ブドウの皮や落花生の渋皮など70種類以上の植物に含まれる。赤ブドウを原料とした赤ワインには豊富なレスベラトロールが含まれる。((金沢医科大学 教えて!ドクター 第4回 - 金沢医科大学病院 - Kanazawa Medical University Hospital -: http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hospital/2012/07/20127.html))((レスベラトロールはヒトがん細胞腫により異なった細胞死効果を示す: https://toyama.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=13048&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1)) #ref(resveratrol.png,ポリフェノールのレスベラトロールの構造,200); [[ミトコンドリア]]の障害を防ぎ、その[[活性酸素]]の産生を抑制する[[抗酸化作用]]を持つ。また、[[シクロオキシゲナーゼ]]の活性を抑制して、[[PGE2]]の生成を抑制することで[[神経細胞]]の興奮性を抑制することと、[[グルタミン酸]]の[[受容体]]への結合を阻害することで[[炎症]]による痛みを抑える効果が確認されている。((タンパク質分解装置の活性低下が細胞死を引き起こす初期経路の同定と食品成分による回復 — 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2014/140731_1.html)) >慢性的な痛みを和らげることが期待される食品由来の[[ポリフェノール]]の一種であるレスベラトロールを、[[炎症]]性の痛みを持った動物に与えた結果、痛みが緩和(逃避反射の閾値の上昇)されることが分かりました。また、[[炎症]]が起きてから1日目よりも2日目に、より痛みを抑制しました。これらの結果は、レスベラトロールを連続して摂取することで[[炎症]]性の痛みを抑制できる可能性を示しています。((レスベラトロールが炎症による痛みを緩和 株式会社ファンケルとの研究で確認: http://www.azabu-u.ac.jp/topics/pdf/160714_press.pdf)) [[アセチル化]][[α-チューブリン]]依存的な[[NLRP3]][[インフラマソーム]]の活性化を抑制することが報告されている。((NLRP3インフラマソームと痛風関節炎 三澤拓馬 齊藤達哉 審良静男: https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam/39/1/39_1/_pdf/-char/ja)) レスベラトロールの[[酸化]]物は、強い[[リポキシゲナーゼ]]阻害作用があるとされる。((ポリフェノール 化学反応を基盤とする機能性物質抗酸化反応から成分間反応まで 本田沙理 増田俊哉: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/53/7/53_442/_pdf)) [[炎症]]に対する作用や[[抗酸化作用]]に関しては多くの実験により確認されているが、[[寿命]]を延長する効果については否定されている。 >残念ながら、2014年の5月、レスベラトロールは健康増進効果や長寿と関係ないという研究が報告されました。しかも、ガランテの研究結果が否定される前(2010年)には、レスベラトロールを研究していた製薬会社も臨床研究を止めています(一部の治験で安全性に問題があったようです)。今では、基礎研究を行う部門も閉鎖されています。((PHP研究所 竹内薫 丸山篤史 白くて眠れなくなる遺伝子(2016/1/5))) >レスベラトールに[[サーチュイン]]増加作用も[[寿命]]延長作用も見られないことが明らかになっています。ヒトでは私の知る限り、この点に関する信頼できる報告はありません(「レスベラトールの寿命延長・抗老化作用についての見解」を参照)。[[カロリー]]制限ではマウスで一部の[[サーチュイン]]が増加すると報告されています。((NMNは夢の若返りサプリメント?: http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/aging/doc2/doc2-01-2-10.html)) 元々、レスベラトロールには[[サーチュイン]][[遺伝子]]を活性化させるために長寿に効果があるとされていたが、[[サーチュイン]]自体の長寿効果が現在では否定されている。レスベラトロール研究に関して、その第一人者が多数の不正研究を行なっていた疑いがあるとされる(本人は不正を認めないまま亡くなっている)。 >レスベラトロールに健康にとって好ましい効果があるという論文を多数発表していたレスベラトロール研究の第一人者であるディパク・ダス(Dipak K. Das)博士に多数の研究不正があることが発覚し2014年までに論文20報が取り下げられるという「事件」がおこっています。((日本評論社 畝山智香子 「健康食品」のことがよくわかる本 2016/1/15))
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*レスベラトロール(resveratrol) [#z5361bcb] [[ポリフェノール]]のひとつ。赤ブドウの皮や落花生の渋皮など70種類以上の植物に含まれる。赤ブドウを原料とした赤ワインには豊富なレスベラトロールが含まれる。((金沢医科大学 教えて!ドクター 第4回 - 金沢医科大学病院 - Kanazawa Medical University Hospital -: http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hospital/2012/07/20127.html))((レスベラトロールはヒトがん細胞腫により異なった細胞死効果を示す: https://toyama.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=13048&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1)) #ref(resveratrol.png,ポリフェノールのレスベラトロールの構造,200); [[ミトコンドリア]]の障害を防ぎ、その[[活性酸素]]の産生を抑制する[[抗酸化作用]]を持つ。また、[[シクロオキシゲナーゼ]]の活性を抑制して、[[PGE2]]の生成を抑制することで[[神経細胞]]の興奮性を抑制することと、[[グルタミン酸]]の[[受容体]]への結合を阻害することで[[炎症]]による痛みを抑える効果が確認されている。((タンパク質分解装置の活性低下が細胞死を引き起こす初期経路の同定と食品成分による回復 — 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2014/140731_1.html)) >慢性的な痛みを和らげることが期待される食品由来の[[ポリフェノール]]の一種であるレスベラトロールを、[[炎症]]性の痛みを持った動物に与えた結果、痛みが緩和(逃避反射の閾値の上昇)されることが分かりました。また、[[炎症]]が起きてから1日目よりも2日目に、より痛みを抑制しました。これらの結果は、レスベラトロールを連続して摂取することで[[炎症]]性の痛みを抑制できる可能性を示しています。((レスベラトロールが炎症による痛みを緩和 株式会社ファンケルとの研究で確認: http://www.azabu-u.ac.jp/topics/pdf/160714_press.pdf)) [[アセチル化]][[α-チューブリン]]依存的な[[NLRP3]][[インフラマソーム]]の活性化を抑制することが報告されている。((NLRP3インフラマソームと痛風関節炎 三澤拓馬 齊藤達哉 審良静男: https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam/39/1/39_1/_pdf/-char/ja)) レスベラトロールの[[酸化]]物は、強い[[リポキシゲナーゼ]]阻害作用があるとされる。((ポリフェノール 化学反応を基盤とする機能性物質抗酸化反応から成分間反応まで 本田沙理 増田俊哉: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/53/7/53_442/_pdf)) [[炎症]]に対する作用や[[抗酸化作用]]に関しては多くの実験により確認されているが、[[寿命]]を延長する効果については否定されている。 >残念ながら、2014年の5月、レスベラトロールは健康増進効果や長寿と関係ないという研究が報告されました。しかも、ガランテの研究結果が否定される前(2010年)には、レスベラトロールを研究していた製薬会社も臨床研究を止めています(一部の治験で安全性に問題があったようです)。今では、基礎研究を行う部門も閉鎖されています。((PHP研究所 竹内薫 丸山篤史 白くて眠れなくなる遺伝子(2016/1/5))) >レスベラトールに[[サーチュイン]]増加作用も[[寿命]]延長作用も見られないことが明らかになっています。ヒトでは私の知る限り、この点に関する信頼できる報告はありません(「レスベラトールの寿命延長・抗老化作用についての見解」を参照)。[[カロリー]]制限ではマウスで一部の[[サーチュイン]]が増加すると報告されています。((NMNは夢の若返りサプリメント?: http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/aging/doc2/doc2-01-2-10.html)) 元々、レスベラトロールには[[サーチュイン]][[遺伝子]]を活性化させるために長寿に効果があるとされていたが、[[サーチュイン]]自体の長寿効果が現在では否定されている。レスベラトロール研究に関して、その第一人者が多数の不正研究を行なっていた疑いがあるとされる(本人は不正を認めないまま亡くなっている)。 >レスベラトロールに健康にとって好ましい効果があるという論文を多数発表していたレスベラトロール研究の第一人者であるディパク・ダス(Dipak K. Das)博士に多数の研究不正があることが発覚し2014年までに論文20報が取り下げられるという「事件」がおこっています。((日本評論社 畝山智香子 「健康食品」のことがよくわかる本 2016/1/15))
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