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*免疫(immunity) [#l32fc11d] 疫病を免れるという意味で使われ始めた語。元々は[[伝染病]]の流行に耐えて生き残った人が、次の流行時には発病しないという事実に対して与えられた。 医学的には、一度罹った[[伝染病]]には二度と罹らない現象、つまり、一度体内に侵入してきた異物([[抗原]])に対する抵抗のことを指す。免疫が働かなければ、[[病原体]]の侵入を防ぐことができない。 >免疫の働きはきわめて強力である。ふつうに健康に生活しているぶんには免疫の力に気づきにくいが、例えば先天的に免疫機能が完全に欠損している人は、身近に住みついているふつうの[[細菌]]の侵入も止めることができずに死亡する。((技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25)) [[抗原]]に対する[[抗体]]を作ることを[[免疫応答]]([[免疫反応]])と呼ぶ。((国立大学法人 東京医科歯科大学 免疫Ⅰ-どうやって病原体から身を守るか: http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textlife/immunology.htm)) >免疫とは自己(自分自身)と非自己(自分でないもの)を識別して非自己を排除するシステムです。例えば、[[細菌]]や[[ウイルス]]などの[[微生物]]は非自己であり、[[感染]]した[[微生物]]はそれらに対する[[免疫応答]]により体内から排除されます。((がんペプチドワクチンについて がんペプチドワクチン事務局: http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/cvc/F/vaccine.html)) 免疫は、一次防御([[自然免疫]])と二次防御([[獲得免疫]])に分けられる。 -[[自然免疫]]([[非特異的免疫]]) -[[獲得免疫]]([[特異的免疫]]) また、免疫を他の個体に移す際に必要なものが[[体液]]である場合は[[体液性免疫]]、[[リンパ球]]である場合は[[細胞性免疫]]と呼ばれる。((オーム社 絵とき 免疫学の知識 垣内史堂)) [[がん]]は元々自分の[[細胞]]であるため免疫では排除されない(明らかに異常な[[遺伝子]]を[[発現]]する場合は例外もある)。
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*免疫(immunity) [#l32fc11d] 疫病を免れるという意味で使われ始めた語。元々は[[伝染病]]の流行に耐えて生き残った人が、次の流行時には発病しないという事実に対して与えられた。 医学的には、一度罹った[[伝染病]]には二度と罹らない現象、つまり、一度体内に侵入してきた異物([[抗原]])に対する抵抗のことを指す。免疫が働かなければ、[[病原体]]の侵入を防ぐことができない。 >免疫の働きはきわめて強力である。ふつうに健康に生活しているぶんには免疫の力に気づきにくいが、例えば先天的に免疫機能が完全に欠損している人は、身近に住みついているふつうの[[細菌]]の侵入も止めることができずに死亡する。((技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25)) [[抗原]]に対する[[抗体]]を作ることを[[免疫応答]]([[免疫反応]])と呼ぶ。((国立大学法人 東京医科歯科大学 免疫Ⅰ-どうやって病原体から身を守るか: http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textlife/immunology.htm)) >免疫とは自己(自分自身)と非自己(自分でないもの)を識別して非自己を排除するシステムです。例えば、[[細菌]]や[[ウイルス]]などの[[微生物]]は非自己であり、[[感染]]した[[微生物]]はそれらに対する[[免疫応答]]により体内から排除されます。((がんペプチドワクチンについて がんペプチドワクチン事務局: http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/cvc/F/vaccine.html)) 免疫は、一次防御([[自然免疫]])と二次防御([[獲得免疫]])に分けられる。 -[[自然免疫]]([[非特異的免疫]]) -[[獲得免疫]]([[特異的免疫]]) また、免疫を他の個体に移す際に必要なものが[[体液]]である場合は[[体液性免疫]]、[[リンパ球]]である場合は[[細胞性免疫]]と呼ばれる。((オーム社 絵とき 免疫学の知識 垣内史堂)) [[がん]]は元々自分の[[細胞]]であるため免疫では排除されない(明らかに異常な[[遺伝子]]を[[発現]]する場合は例外もある)。
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