健康用語WEB事典

アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)

アトピーによる皮膚炎。根本的な治療法はなく、対症療法が主。通常、加齢によって自然に治る。

症状は湿疹痒み皮膚免疫力低下など。接触性皮膚炎と共通して湿疹が主症状(Ⅳ型アレルギー)であるが、検査をしてみるとIgEが主役のⅠ型アレルギーが関与する所見が見られる。

アトピー性皮膚炎において起こっている、アレルギー炎症は、Ⅰ型アレルギーともⅣ型アレルギーともいえない、両者が合わさったような反応が想定されています。*1

IL-31受容体に結合することを阻害することで痒みを抑えられることが報告されており、モノクローナル抗体であるネモリズマブにその作用がある。*2

特に日本人で遺伝的多型の頻度が高い遺伝子座であるNLRP10?遺伝子のリスクアレルを持つと発症年齢が約3年早まることや、年齢依存的な多遺伝子構造を示し遺伝的リスクが高いほど発症が早まることが報告されている。*3

タグ: アレルギー 皮膚炎 痒み 湿疹 炎症 遺伝子

*1「アトピー性皮膚炎を理解するために」 講師:土田哲也 埼玉医科大学皮膚科教授: http://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/14-H1802-1.pdf
*2世界初、かゆみを標的にしたアトピー性皮膚炎の新たな治療戦略 — 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/170302_1.html
*3アトピー性皮膚炎の発症年齢の遺伝基盤-発症年齢の多遺伝子構造も考慮した世界初の研究-|記者発表|お知らせ|東京大学大学院新領域創成科学研究科: https://www.k.u-tokyo.ac.jp/information/category/press/9879.html

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このページの最終更新日時: 2022-11-23 (水) 07:49:51