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イノシトール(inositol)

天然の糖アルコールのひとつ。抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれる。イノシトールの環状構造をイノシトール環と呼ぶ。

イノシトールの化学構造

イノシトールとは,シクロヘキサンの各炭素上の水素原子が一つずつヒドロキシ基に置き換わった構造を持つシクリトールの総称で,ヒドロキシ基の配置の組合せにより9種の異性体が存在する.*1

複数の異性体が存在するが、通常、イノシトールと言えばミオイノシトールを指す。*2

細胞膜を構成するリン脂質血漿リポタンパク質の構成成分。細胞内でセカンドメッセンジャーとしての情報伝達や腫瘍分化に関わっている。*3

特に神経細胞生体膜に多く含まれている。脂肪コレステロールを消費しやすく、脂肪が付きにくくなる効果があるとされる。また、脂肪肝肝硬変の治療薬である。*4

*1枯草菌を活用する生理活性イノシトールの開発 吉田健一 田中耕生: https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9111/9111_tokushu_4.pdf
*2大塚雅巳教授 (生体機能分子合成学分野) - プロジェクト一覧 | 熊本大学薬学部附属創薬研究センター: http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/center/souyaku/project/otsuka.html
*3myo-inositol | C6H12O6 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/myo-inositol#section=Top
*4香川大学 農学部 応用生物科学科 東江研究室: http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/agarie/Vegetables_M.crystallinum.html

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このページの最終更新日時: 2018-10-16 (火) 08:10:46