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ウリジン二リン酸グルクロン酸転移酵素(uridine diphosphate glucuronosyltransferase : UGT)

様々な化合物官能基ヒドロキシ基カルボキシル基アミノ基チオール基など)にグルクロン酸を付加する抱合反応触媒するトランスフェラーゼUDP-グルクロン酸転移酵素とも。

肝臓肝細胞などの小胞体膜)、皮膚小腸などに発現する。補酵素としてウリジン二リン酸グルクロン酸を含んでいる。*1

グルクロン酸水溶性が高いため、グルクロン酸抱合を受けた化合物水溶性が上昇して代謝されやすくなる。薬物代謝において重要。

UGTによるグルクロン酸抱合代謝は,カルボキシル基水酸基アミンを有する薬物の主要な代謝経路の1つである。CYPに次いで多くの薬物の消失に寄与する代謝酵素であり,米国の処方数トップ200の医薬品の約70%が代謝により体内から消失するが,そのうち約15%が主にグルクロン酸抱合代謝により消失することが知られている (Williams et al., 2004)。*2

フラボノイドなどの代謝に関わっていることが確認されている。

また近年では食物から摂取したフラボノイドなどのポリフェノール類が異物として認識され、UGTによって非常に効率よく抱合体に変換された後、体外排泄されることが明らかにされてきた。*3

ウリジン二リン酸グルクロン酸転移酵素には、様々な遺伝子多型が存在するため、それが疾患や医薬品の効果における個人差の原因となっている。

以下のアイソザイムが確認されている。

*1ウリジン二リン酸グルクロン酸転移酵素 1A1 の立体構造予測 小田彰史 小林佳奈 高橋央宜: http://ci.nii.ac.jp/naid/110008750893/
*2北海道大学大学院生命科学院 古川貴子 小腸グルクロン酸抱合代謝が医薬品の体内動態に与える影響: http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/55796/1/Takako_Furukawa.pdf
*3UDP-グルクロン酸転移酵素関連テーマ | 富山県立大学 機能性食品工学: http://www.pu-toyama.ac.jp/BR/sakaki/research/research-ugt.html

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このページの最終更新日時: 2018-09-04 (火) 08:57:27