健康用語WEB事典

エストロゲン(estrogen)

女性ホルモンの一種。卵胞ホルモンとも呼ばれる。閉経後には、分泌量がそれ以前の10分の1以下に急激に減少することが確認されている。男性でも骨端の閉鎖や骨化脂質代謝、性機能などに重要な役割を果たしていることが報告されている。*1*2

エストロゲン(卵胞ホルモン;estrogen)は,性ステロイドホルモンの一種であり,女性の月経排卵妊娠という生殖?機能に必須であるとともに,男性の性分化や性機能においても重要な役割を果たしている.*3

エストロゲンには動脈硬化を予防する効果があるため、閉経前の女性は男性よりも動脈硬化になりにくい。エストロゲンが減少すると、心臓血管系の疾患や骨粗鬆症関節痛脂質代謝異常、更年期障害などが起こりやすくなる。特に閉経後の女性の骨密度の減少は男性より急激である。*4

エストラジオールなどの女性ホルモンは、歯肉炎の原因黒色色素産生菌)の発育を促進する。*5

卵巣から分泌されたエストロゲン視床下部性腺刺激ホルモン放出ホルモン分泌量を調節する指令を出す。*6

また、骨芽細胞に対して直接的に分化や増殖を促進したり、RANKリガンドデコイ受容体として作用するオステオプロテゲリン発現を促進し、破骨細胞分化や活性を抑制することが報告されている。*7

破骨細胞においてはHIF1αの抑制や骨吸収に関与するサイトカインであるIL-6TNF-αなどの発現を抑制するすることによって骨吸収を抑える。

エストロゲンの種類*8

*1金沢大学大学院医学系研究科 小川和宏 大豆イソフラボンの有効性と安全性を考える: http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/2297/6234/1/ogawa-070317.pdf
*2遺伝性アロマターゼ発現異常症 金沢大学大学院医学研究科産婦人科・周産母子センター 生水真紀夫: http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol32/02/jsms32_059_063.pdf
*3婦人科領域におけるアロマターゼ阻害剤の応用 北脇城 京都府立医科大学大学院医学研究科女性生涯医科学: http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/jkpum/pdf/118/118-1/kitawaki.pdf
*4ホルモン療法の手引き(アロマターゼ阻害薬)2010年11月 国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 薬剤部 看護部: https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/pharmacy/pdf/AI.pdf
*5秋田大学学術情報リポジトリ 妊婦の口腔内健康状態とPrevotella intermediaの妊婦への影響: https://air.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=669&item_no=1&page_id=13&block_id=21
*6性腺刺激ホルモン放出ホルモンGnRH分泌調節の新機構を解明 - 国立大学法人 岡山大学: https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/keywords/24/04.html
*7埼玉医科大学雑誌 エストロゲン受容体と関連因子による代謝調節の解明とがん増殖における役割: http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol42/01/jsms42_007_086.pdf
*8大阪市立大学医学部医学情報センター 看護短期大学部 今中基晴 教授 第23回 女性ホルモン療法 更年期障害を中心に: http://www.msic.med.osaka-cu.ac.jp/citilec/98no23/98no23.html

ご意見・ご要望をお聞かせください。


エストロゲンに関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2018-03-25 (日) 15:29:50