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エピジェネティクス(epigenetics)

遺伝子塩基配列によらずに遺伝あるいは細胞分裂後に継承される情報(エピジェネティック制御)を扱う学問。*1

細胞にあるDNAは、受精卵から発生が始まったのち、後成的なしくみによって、細胞ごとにいろいろな姿へと変化していく。このしくみを研究する学問、そしてそのしくみそのものを「エピジェネティクス」と呼ぶのである。*2

この言葉の当初の定義と現在の定義は異なっているとされる。

エピジェネティクスは,1957年に Waddington が初めてその言葉を用いた「遺伝子型が発生過程でいかにして表現型に反影されるか」という学問体系の定義であったが(Waddington et al. 1957),現在のエピジェネティクスの概念は「遺伝子配列の変化では説明のつかない細胞分裂後も伝達される遺伝子機能の変化」であると Russo らによって定義されている(Russo et al. 1996)。*3

*1群馬大学生体調節研究所附属 生体情報ゲノムリソースセンター 畑田出穂 エピジェネティクス(Epigenetics)とは?: http://epigenome.dept.showa.gunma-u.ac.jp/~hatada/miami/index.html
*2技術評論社 武村政春 DNAを操る分子たち エピジェネティクスという不思議な世界(2012/3/15)
*3明治大学農学部研究報告 ハプロ不全優性遺伝病発症の新たな視点 分子メカニズムとしてエピジェネティクスが関与する可能性: https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/17937/1/nogakubuhokoku_65_4_95.pdf

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このページの最終更新日時: 2019-01-24 (木) 19:47:20